ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

台風来る


もう朝から湿気でベタベタ
北から風が吹いているので、北側の窓を開けると、ものすごい風が吹き抜けて、網戸のホコリが全部入ってきた。
昼過ぎから台風の影響がもっと出てくるらしい。

 ここでも何回も書いている全6冊シリーズ。元はといえば東京12チャンネルのテレビ番組。視界は三國一郎。今でも勉強になるので、拾い読みをするんだけれど、そのたびにどこかそのへんにおいてしまって、どこへいったかわからなくなる。今は6冊目が行方不明。
 1969年に学芸書林から出版。それが1984年に旺文社から文庫で出て、1989年に文春文庫になった。

 ゾルゲ事件の関係者をようやく把握。ゾルゲと一緒に暮らしていたという女性まで番組に登場していたらしいことにびっくり。



お盆おわるか

 それにしても、どうしてわが父親はあんな不便なところに墓を立てたんだろうなぁ。お盆だといわれても、お彼岸だといわれても、バスが混むから墓参りに行きたいとなかなか思えない。


 多分わが父は三人兄弟の末っ子で上に兄と姉が一人ずついた。それが母親が早くになくなってしまったので、その後妻さんが来たらしい。岡山の各駅列車しか停まらない、ただプラットフォームの上に駅名表示と外灯が一つずつしかないような田舎の農家の次男坊なんだけれど、そんな田舎のこどもにしては勉強に秀でていたらしくて、田んぼの一部を売って、六高をでてから東京の帝大まで出してもらったんだそうだ。だから田舎では秀才だったんだろう。確かにわずかに残された大学の時のノートをみると、それはそれは嘘のように美しいノート・テイキングだった。

 しかし、とてもそんな実績があった人とは思われない晩年だった。ある日、親父の部屋に行って一緒にテレビを見ていたら(多分ゴルフ中継)、封書を取り出して、私に見せた。「あなたのこれまでの実績を鑑み、申請すれば博士号を授与する」というものだった。それを嬉しそうに見せる。明らかに詐欺商法に決まっているのに、そうとは思っていない。多分当時は平気で押し売り商法されていた「なんたら人事録」みたいなものからピックアップして片っ端からこんな文章を送りつけていたに相違ない。「どこの大学とも書いてないし、なんの専門分野でともないし、何しろ論文なんて書いてないし、池田大作じゃないんだから金を寄付して名誉博士号を稼いでいるわけでもないし、こんなの詐欺だよ!」といったら、ずいぶんがっかりしていたようだった。歳を取ると、人はそれまでの人生では思いもしなかった感性を持つのかも知れない。