ほぼ足りてまだ欲 その先

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東南アジアから英語圏へ

 オーストラリアの移民実績は保守連合政権になって大きく舵を切ったことが明確。1996年の選挙で労働党政権が倒れ、ジョン・ハワード保守連合政権ができてからすでに8年。ジョン・ハワード内閣の方向性がこんなところにはっきりと表れてきたらしい。移民局の発表によると昨年の移民実績は東南アジアからが16799人であったのに対して、英国、アイルランド英語圏からの移民が18272人に達し、これは96/97年度実績の9674人に比べると、なんと90%増というものであった。これまで家族移民を徐々に制限し、結果として未熟練労働者の移民を抑制することになり、技術を持つ移民受け入れにシフトしていることの表れであるといわれている。実際に、大卒学歴を持つものが42%に達しているという。(Media Corp. 041122:1122)
 確かに独立移住を進めるとその中にある点数配分として言語点や年齢点、学歴点が効いてくる。すると英語にハンデを抱える東南アジア系の移民にとっては抑制効果を及ぼすし、このまま進めると徐々にポーリン・ハンスンの考え方に近づいていく可能性があるのではないだろうか。永住ビザではないがretirement visaもその条件であった豪州に持ち込む資産の額が大幅に上げられ、そう簡単には入ってこられなくなりつつある。世界の多文化社会のお手本とも云えるような労働党政権が作り上げた社会も、ついにこの8年間の揺り戻しが大きな力となって及んでいることを思わせる数字である。