ほぼ足りてまだ欲 その先

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豪州連邦総選挙2007

 いよいよ明日24日の午前8時から投票が始まる。労働党ケビン・ラッドが11年政権を握ってきた保守連立政権ジョン・ハワードに勝ってポール・キーティング以来の労働党政権が実現するのだろうか。どうも昨日のThe Australianの世論調査まではもっと労働党がリードしていたらしいが連立与党が迫ってきているらしい。ケビン・ラッドはテレビで「私の相手は勿論ジョン・ハワードだけれども、彼ひとりだけではなくて(その後の後継者だと云われている)コストロでもあるのだ」と非常に明解に提示している。それに比べるとジョン・ハワードはこれまでに「もうコステロにゆずるべきだ」と周りからいわれながらもまだまだ手放すつもりがないところを嫌がる雰囲気が高まりつつある。
 いわゆる選挙管理委員会に相当するAustralia Election Commissionのサイトをみるといろいろと面白いことを発見する。なにしろ事前に登録をすると郵送による投票ができるそうだ。この場合投票所から8km以上離れたところに住んでいることが条件らしい。事前投票ももちろんあって、病気だったり宗教的理由を持っている場合なんかも考慮されるとしているが、この点では何も理由を問わない日本のシステムは進んでいる。ところでこのサイトではなんと29言語での表示がされると明記されている。さすがに異文化共生の国そのものである。中国語は勿論のこと韓国語でも表記されるそうである。こちらのサイトでは自分がどこの投票所に行けばよいのか、登録していないとどんなことが必要なのか、候補者は誰なのか、そうしたことがあらゆる状況を想定して分かるようにしてある。視覚障がいを抱えている人のためには候補者の名前を音声でも伝えるようにしてある。そして投票に関してだけではなくて、立候補するには、そして選挙立会人になるにはどうしたらよいのかまで、このサイトで情報を入手することができる。
 豪州という国はインターネットのインフラは日本ほど高いレベルで安い環境をなかなか構築しきれないが、エスタブリッシュメントから提供される情報は使い側の便利を考えている点では遥かに日本を超えていることは間違いがない。