ほぼ足りてまだ欲 その先

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言語習得

 倍晋三は飽くまでもこれは移民政策じゃない、と主張しているが、彼の主張はいつも言葉を換えたり、否定するけれど実態は正にそのままというのがあとを絶たないから、これは多分、移民と考えるべき政策に違いない。にもかかわらず彼らは最長10年の日本における労働を単身出稼ぎと考えていて、移民としての居住環境や労働環境を考えようとはしていない。これははっきりいって人間性について考えるということに対する怠慢でしかない。外国人から嫌われる、嫌がられる国にしていこうとしているとしか思えない。

 界には長いこと移民を受け入れることによって成り立ってきた国家というものが存在する。欧州の先進だといわれてきた独仏ベルギー、北欧各国もみんなそうだし、アメリカだって、豪州だって例外じゃない。各国は彼らが早く住みやすくなるように言語習得の手助けにも尽力する。うちが豪州で駐在員生活をしていた頃、もう20年前になるが、電車で3駅乗っていった、地域の核になる街に、MOSAIC Multicultural Centreというものがあった。そこでボランティアの先生が外国人居住者に無料で英語を教えてくれていた。とにかく様々な国からの移住者がきていて、とにかく彼らのアグレッシブさに私の相方は度肝を抜かれたそうだ。概ね日本人みたいなぼぉ〜ッとしているのは少なくて、文法なんて無視して、発音なんて無視して、喋りまくるらしい。それだけでも様々なものを見ることになった。その分今から考えると、ストレスフルな毎日だったらしい。

 働党政権から保守党政権に変わるやいなや、これが無料でなくて、月額20ドルになったら、一気に参加者が減ったそうだ。そりゃそうだろう。こういう細かいところが現場では大きく左右されることになるのだけれど、日本の行政はそんなことを慮る術すらない。彼らはひょっとすると、そこまで対策をすることはお上のやることではないのだ、とでも思っているかの如くである。