ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

何年ぶりかの海老フライ


 昼飯時をはずして、京橋と宝町の間あたりの裏に入った所にある「Sakaki」という洋食屋さんのランチを食べようと通りかかる。入ったことがない店に一人で入るのはなかなか勇気が要る。一度前まで来たのだけれど、ちょっと洒落ていたので手強いかも知れないとやめようといきすぎたのではあるが、折角前まで来たんだからと思い直してはいる。席についてウェイターの方がメニューをお持ちになったのだけれど、すぐに「エビフライ」といってしまう。逡巡するとまたいやだから。左隣のひとりの紳士はかなり色の濃いドミグラス・ソースのかかったハンバーグ・ステーキのようである。右の奥さん二人連れはどうやらメンチなんだかコロッケなんだかのようである。すぐにコーヒーカップくらいの器にポトフの様なスープを持ってきてくれる。これが熱いんだっ!海老フライがやってきてみると、まぁ、どなたかのブログで拝見した通りの高く盛り上げた超極細線切りキャベツの山に立派なお海老様が三本より掛かって反り返っておられる。足下はたっぷりのタルタルソースに浸しておられる。脇にポテサラとトマトを従えている。このキャぺつの山に、あれは人参のドレッシングだろうか、酸味のきいたドレッシングをかけて頂くことになる。多分10年以上ぶりにいただく海老フライ様のような気がする。
 海老フライといえば、小学校の6年生か中学一年生の頃、清水の市役所の傍に(その頃はまだ今のように静岡市に吸収されていなかった)「なんとか会館」というのがあってその一階にこれまた「なんとかグリル」というお店があった。年にわずか2-3回、週末に家族でそこに昼ご飯を食べに行った記憶がある。その時私は多分生まれて初めて海老フライを食べたのではなかったかと思う。究極の美味しさだと思った。コーンポタージュスープなるものもそこで生まれて初めて食べた。その頃から海老のフライはとにかく贅沢なものなんだと思っていた。