ほぼ足りてまだ欲 その先

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映画「蟻の兵隊」

 母校で「蟻の兵隊」の上映があると聞いたので観にいった。映画は思った以上に中身の濃いドキュメンタリーであったが、それ以上に監督の池谷薫の話が濃かった。ということは映画の作られ方にまだ考える余地があるということなのではないか、という感じがしないではない。描き続けられる奥村和一はその時々の場面によって印象が異なって見えるのが不思議だった。ある時はもう本当によぼよぼのお爺さんであり、8月15日の靖国神社小野田寛郎に「小野田さん、侵略美化ですか」と語りかけた時の奥村はあたかも名うての運動家のようである。
 この映画を見るまで、私は大きな誤解をしていた。2600人の日本軍兵士は第一軍が単独の決定で山西省に残ったのかと思っていたのだ。多分多くの人がその辺りをハッキリと認識していないのではないだろうか。