ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

 先週に限ったことではないのだけれど、昨年末ぐらいからなのか本屋の文庫本売り場にちくま学芸文庫の「思考の用語辞典」中山元著が山のように積んであったりしていた。八重洲ブックセンターに至ってはそれ用のワゴンだったかに満載になっていたような記憶である。「さぁさぁ、これを読まないと今の流れにおいて行かれますよぉ〜!」といった風情である。中山元は哲学の解説書をたくさん書いている人だというのが私の印象で、概ね「わかりやすく」が根底にあるんだと思う。ある瞬間にある哲学的考えが急に霧が晴れたかの如くすとんと落ちるようなことがごくたまに私に起きたりなんかしたときに(実は滅多にはない)、あぁ、私はこうしたことを考えることに向いているのかもしれないなぞという大いなる誤解に犯されてしまって、こうした彼のような人が書いた著作を片っ端から手にしてみたりする。すると、あぁ、さっきのあの考えは全くの誤解以外の何ものでもなかったのだとガックリと膝をつくのだけれど、そんな時には彼の解説書というか、ここからなら分かるかもしれないよと誘っている著作を手にすることになる。しかし、それも結局は途中で挫折するのが私の日常だ。それが分かっているのだから、もう買わないよと宣言したことがあって、この本も昨年の2月に文庫化されて私は気になりながら避け続けていた。にもかかわらず私は昨年の3月23日の午後5時頃に遂に池袋の旭屋で買ってしまっている。それがどうして今頃書店の店頭に目立つようにおかれているのだろうか。私のような人がそんなにたくさんいたのか。嬉しいような、あるいは私程度の人ばかりなのかと世の中が心配なような気分である。
 ある方のブログでようやくGoogleにブック検索があるのを知った。知ったのは良いのだけれど、使い方が全然分からん。