ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

レクチャー

 水曜日だからいつものレクチャーを聴きに行く。UKの様々な話を聞くことで私たちこの日本という非常に限定的な国に暮らす人々の存在拘束性に基づく意識、判断を見直し、考え直して欲しいというところに今日の先生の話は時間が割かれていた。これは非常に大きな観点で、ここに気がついて若い人たちが様々な事象を見直していくきっかけになると面白いことが起きるだろうし、より広い目で物事を見ていく様になってくれると素晴らしい。これまで聞いたことのない名前がいくらも出てくるから調べ甲斐がある。
 先日借り出していた“手放せない記憶 ー私が考える場所ー”(鶴見俊輔小田実の対談 SURE 2004.09)の残りをその後ベンチで読む。一昨日の「ニュース23」での鶴見の話を彷彿とする話が出てきていて引き込まれる。この本は新たな言葉、新たな人物を次々に紹介してくれるだけでなく、そして目から鱗がボロボロとこぼれ落ちることに満ち満ちている。
 店頭で販売していないこの手の本が爆発的に売れることはありえないだろうけれど、若い人たちの目に触れてくれることを期待する。鶴見俊輔は交換船で戦中に日本に帰ってきてからこの座談まで一度として米国に足を踏み入れていないといっている。いよいよ次は「 となりに脱走兵がいた時代—ジャテック、ある市民運動の記録」 関谷滋 坂元良江編集 思想の科学社 (1998/05)を手にしなくてはならないだろう。この本の最後に鶴見は「小田さん、元気で」と書いている。
 明日から三週間ほど出かけるために水曜日のレクシャーを休む旨、先生にお断りをする。