これからどんどん高齢者が増えていく。絶対数が増えていく。割合も増えていくから街中でもどんどん高齢者ばかり見るようになる。すると世の中のバランスだって随分変わる。
電車の中の優先席ってのは大体にして端っこの8席くらいだけれど、これじゃ、もう絶対的に足りなくなる。だからこれは逆転して、真ん中の28席分くらいが優先席になるだろう。
しかも立っている人たちの中にもどんどん高齢者が増えてくるわけで、症状がどうだこうだはなかなかわかりにくいから、そのうち「私はどうしても座りたい！支障がある！」人たちは胸に生まれた年を書いたものをどこかにつけなくてはならない。私の場合だと1947年生まれだから「47」という具合だ。すると座っている人のうちで、自分より若い人がいたらそれを指し示して譲ってもらえることにする。このサインもそれぞれ凝っている。ビトンの皮ケース入りだったりして。あるいはクイルトで縫いつけてあったりして。やや、お宅、やりますなぁ・・とかいっちゃって。
巣鴨のとげぬき地蔵なんか地蔵を洗う順番を待つ列がどんどん伸びていって、しまいには巣鴨の駅くらいまで伸びていっちゃう。もう24時間営業になっていっちゃう。
すると今は午後5時に本堂の大扉をばしゃんと締めちゃって参詣に来る人は扉に向かって手を合わせるなんてことを平気でさせている浅草寺なんかにはおじいさん、おばあさんの抗議デモがあったりする。「開けろ、本堂！」「規制！撤廃！」とシュプレヒコールをあげながら仲見世をジグザグデモをする。尤も一気にいけるだけの体力はないから、休み休みだものだからなかなか辿り着かない。だから余計効果が上がって、とうとう浅草寺も24時間営業となる。
侮れない、高齢者パワーッ！
