ほぼ足りてまだ欲 その先

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文科省 漢字検定協会

 財団法人「日本漢字能力検定協会」に対し、これを管轄する文部科学省は運営改善を指導したと発表。毎日新聞によれば文科省は通常の管轄財団法人の実地検査(3年に一度)よりも頻繁にこれまで検査、改善勧告をしてきたという。2003年4月の検査で多額の剰余金がでていることが判明して、その改善を勧告した後、2004年12月、2006年3月、2008年2月と異例の頻度で検査をし、回を重ねる毎にその評価は低下してきていたというのだ。
 今回の改善指導の中には関連企業4社に対する、あたかもトンネル発注といっていいシステムが摘発されている。
 ということは、なんども勧告してきたけれどこの5年間の間に、全くの話なにも改善されず、それどころかその勧告をあざ笑うかのようにますます財団法人という組織のあり方をないがしろにしてワンマン悪徳経営個人商店のごときやりたい放題を重ねてきたということだ。
 これはどういうことかというと、財団法人を所管する省庁である文部科学省が全く機能していないということを露呈しているということでもある。トンネル発注というやり方はこれまで聞いたことがないわけではなくて、官僚の天下り、渡りの温床となっていることをもう誰もが認識にしているそれぞれの官庁所管の特殊法人がまさに得意とするやり方ではないか。
 文部科学省がこれからやらなくてはならないのはもちろんこの世間をあざ笑っている大久保某なる理事長ファミリーへの鉄槌のみならず、所管する各特殊法人の詳細にわたる検査結果の報告とそれに対する厳正なる対処、つまり予算を取り込んで消化することだけに腐心しているような法人のお取りつぶしとこれまでに失われた国民資産の国庫への返却だろう。
 今日の文部科学省の発表会見は「こんな悪い奴がいました」報告会ではなくて、こんな奴を野放しにしていて本当に申し訳ないという自己反省であるべきではなかったか。

 協会を巡っては、1月下旬以降、もうけすぎや約6億7000万円に上る邸宅購入など、問題が次々と報じられた。協会関係者によると、大久保理事長は問題の表面化から約2週間後の2月6日、京都市内であった評議員会の席上、「記者の態度が悪い」とマスコミを批判。「いろいろな記者会見を見てきたが、どれも最後には必ず謝っている。私は謝りたくないので会見はしない」と話した。長男の大久保浩副理事長が好きなプロ野球チームのユニホームに、協会が「漢検」のロゴマークを入れる計画が披露されるなど危機感はなかったという。(毎日新聞 2009年3月9日10時18分 最終更新3月9日11時03分)