ほぼ足りてまだ欲 その先

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あぁ、やっぱりね

 岡田克也外務大臣が国会開会の際に天皇陛下がご臨席になって読まれるいわゆる「お言葉」がいつも一緒じゃつまらんじゃないの(実際はそんな言葉じゃないけれど)、宮内庁はなんか考えてくれないものかといったら、やっぱり産経新聞やらそっちの人たちが「失礼じゃないか!」といっている。毎回同じなのが国民に対して失礼にはあたらないという訳なんだろう。
 天皇が政治に口を出さないというシステムになっていても、首相の任命も天皇が行うのだけれど、国会が指名をしなくてはならないわけだから彼はセレモニーをするだけである。
 国会の召集は内閣が決定するんだけれど、召集詔書が公布されて初めて実施されるわけで、天皇がこれを交付しなかったら実施されないことになるのだろうか。そんなことあり得ないんだろうけれど、そう考えると国会開会の挨拶もわれわれはちゃんと聴いてしかるべきだし、そう考えると本当に単なるセレモニーとして形骸化しているところに目を向けるという点では岡田克也の言葉には意味があったといっても良いかも知れない。
 ただ単に「失礼!」だというのはあまりにも盲目的。なんだか上官の命令は陛下の命令だ!時代を感じさせる。

 産経新聞の記事から引用。

 羽毛田長官は「陛下の国会開会式でのお言葉は国事行為に準じた位置付けであり、閣議で決定される」と指摘し、一義的には内閣で議論すべきとの考えも示した。
 別の宮内庁幹部は、「憲法では、天皇は『国政に関する権能を有しない』と規定しており、政治そのものを扱う国会でのお言葉は慎重にも慎重であるべきと思う。中身が同じであっても、陛下は毎回気持ちを込めて読んでおられる」と語った。
 岡田外相の発言には、識者らからもさまざまな反応の声が上がった。
 高崎経済大学八木秀次教授(憲法)は「岡田氏の発言を要約すると天皇陛下に『お言葉のあり方を考えてほしい』と言っているに等しい。陛下は政治的、党派的な発言をなさらぬよう心がけておられる。国会開会式も諸々の事情を踏まえてあのようなご発言になっている。岡田氏の発言はそうした事情を十分に斟酌(しんしやく)しない、非常に不遜(ふそん)な発言に思える」と指摘する。そのうえで「仮に岡田氏の発言を踏まえて陛下がお言葉を変更されたとしたら強い違和感を覚える」と話している。(msn産経ニュース2009.10.23 22:14)

 識者として八木君が出てきちゃうところが産経新聞の限界で、こうなるとこの新聞はやっぱり同人誌のような案配。宮内庁長官のコメントが興味深い。