ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

レクチャー そして

 今月8日のレクチャーが台風でおじゃんになって、本来なかったはずのこの日にその代替え。一週間おきにお伺いするよりはやっぱりこの方が前回の話題が新鮮なうちなのでどんどん興味が高まる。
 今月のレクチャーになってから私がこれまでにも興味を持ってきたインタビューについての保阪正康の考えがつまびらかに語られるところが興味の尽きないところでもあるのだけれど、彼が持ち出す文献がやはりこれまで私が見てきた様々なものが登場するだけでなくて、なかなか入手できないものが提示されるものだから、焦るところもある。やっぱり高いから手に入らないといって手をこまぬいていてはならないんだという思いを強くするけれど、こればっかりは経済的にも追いつけるわけがない。
今日登場した文献
「昭和史講座 第5号」の他にインタヴューズ(1)そして(2)、東京12チャンネルでやっていた三國一郎がインタビュアーの番組「証言 私の昭和史」の記録、最近入手した「戦争体験の戦後史」。「証言 私の昭和史」は確かにそんな番組があったのは覚えているけれど、当時の私はそんなものには全く興味がなく、辛気くさい番組と思っていた。今や版元に在庫なし状況で、早速Amazon経由で古本屋に発注。本当に入手できるかどうかわからないが、これは興味津々だ。

インタヴューズ〈1〉マルクスからヒトラーまで

インタヴューズ〈1〉マルクスからヒトラーまで

インタヴューズ〈2〉スターリンからジョン・レノンまで

インタヴューズ〈2〉スターリンからジョン・レノンまで

 わが国の軍隊がどんなことをしてきたかという点を全く度外視して「こんな辛い目を見た、体験した」ということだけを根拠にして「もう戦争はいやだ」というのは歴史的なエゴイズムだ、という点には共鳴する。「戦争体験」の受け売り、プロ化、職業化によって、その説明にくっついてくる自己陶酔と定型化には想像力が働いていないという説明は、私が知覧に行った時に感じたまさに根本的なポイントだった。そこが私が持った説明のできない違和感だったのだと今になってわかった。
 どうやら近々、「昭和史講座」が復活するらしいのは嬉しい話だ。