ほぼ足りてまだ欲 その先

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感想-疑問

 久しぶりに母校に行って何人かの話を聞いた。その学部は福祉系の学部だから皆さんがお書きになっているのはそうした分野についてであるが、私が選んで聴いたせいもあるけれど、高齢者介護に関するものが多かった。
 そこで、福祉の世界に詳しくない人が、私の周りには社会福祉協議会なんてあるんだろうかと仰った。福祉系の勉強をしている人たちや現に福祉絡みの仕事をしている人、今現在介護にかかわっている人たちの中で全国レベルに全社協というのがあって、各都道府県レベルのものもあって、そして(場所によっては)各市町村レベルにもあるんだということを知らない人は誰ひとりとしていないだろう。
 しかし、世の中には「社協」ってのがどこにあるのかも知らない人はごく普通にいるし、「社協」というのがあるのは知っていてもそれが何をしているところなのか知らない人はざらだ。
 自分の身の回りに介護を必要とする人がいない人たちにとっては、全く縁がないといっても良いだろう。しかし、いざ、そんな手をどこに求めようかと考えたときに一体まず誰にとりついたらいいのかが分からない人はたくさんいるだろう。多分役所の福祉課に出向いていって相談したら、どこにいってどんなことを相談したらすぐに対応してくれますよといってくれるだろうし、社協だって相談に乗ってくれるはずだ。
 本来的に社協社会福祉法が適用される社会福祉法人であって、役所じゃない。つまりいろいろなことをすっ飛ばしていえば、いわばNPOと同じような存在だ。コミュニティのつながりがどんどんなくなって、この先、ケアする人どころか、働く人も少なくなってきたときに、コミュニティの人とのつながりを語る上では必ずや高齢者がその支え手の中にも入っていなくては成り立たないようになるだろう。それを考えると社協が本来的にはもっと活動の幅と深さを拡げていってもいい筈なんだろうけれど、とても限定的な範囲に留まっているような気がする。
 存在を知らない人がたくさんいる位なんだから手伝ってやろうという奇特な人が自然発生的に増えていくことは当然望めない。これまでの社協の活動方法では画期的なことが起きない。どうしたら良いのだろうか。
 何しろ役所の一部だと思っている人たちがたくさんいることは事実だ。今はどうか知らないけれど、かつては役所から出向して数年で帰ってくるというのが当たり前だった。社協はどこまで地域に出て行っているんだろうか。