40年来の友人とは社会人になってからは電話で話すことはあっても、実際に顔を合わせて酒をのみながらじっくり語るなんてことがあんまりなかったんだけれど、ここのところ顔を合わせることが結構な頻度であった。すると分かってきたことなんだけれど、彼は本当はとても誠意のある男なんだ。
なんだ、お前はそんな昔から知っている友人のことをそう思っていなかったのか、という話になる。いや、そんなことはないのだけれど、彼は実に素直に、一生懸命人と連絡を取るということに今更ながら気がついたのである。
そこへ行くと私は人に連絡を取ることが好きじゃない。自分が下から出て、ずっとその姿勢を崩さずにいるということができない。そのうちに飽きちゃう。「いつまでやっていればいいってんだ」といいたくなってしまうのだ。
要するに元々生意気で、偉そうで、謙虚さに欠け、いつまで経っても人間が「できない」んである。概ね、最後に「冗談じゃねぇや」といって終わる。