ほぼ足りてまだ欲 その先

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今だからこそ

 え〜っとたった2日前のことなのにもう思い出せないのは、寄る年波のせいでしょうがないんだけれど、アリゾナ州Phoenix近くにSun Cityという街がある。いわゆるretirement villageだ。この街の話が最初に聞こえてきたのは多分1970年代の初め頃のことで、安定した気候の地域に人工的に作りだした退職者向けの街である。
 私がこの街の話を聞いたのは1970年10月にSan Franciscoから羽田に帰る飛行機の中で隣り合わせになった米国人夫婦からであった。旦那がretire前に何をしていたのかとお伺いしていたらSun Cityの開発業務に従事していたといっていた。
 つまりこの街は最初に開発が始まってからもう既に半世紀を超えているということだ。そういわれてみれば、豪州でも高齢者夫婦が現役を引退すると、それまで暮らしていた家を売り払って二人だけの生活に見合った大きさの家に引っ越すのが当たり前だった。私が暮らしていた家の隣も70代の夫婦が二人で平屋の小さな、しかし、可愛らしい家に暮らしていた。他の知り合いの同じような年齢の夫婦は10所帯ほどが入っているユニットの入り口にあるこぢんまりしていながら落ち着いた雰囲気の区画に暮らしていた。
 もともと、成人近くなると子どもはどんどん自立していくのが当たり前の文化だから、そこがわが国とは全く異なるわけで、だからどうだというわけには成らない。
 その街が今や、Google Mapのおかげ、といってはなんだけれど、街並みは明確に航空写真としてみることができるし、ましてやストリート・ビューによって、両側の家並みを見ることができる。