ほぼ足りてまだ欲 その先

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立とう!

 私が入り直した大学の同級生たちは、今30歳半ばに到達していて、彼らの何人もが幼子を抱えている。専業主婦となっている女子は数人で他はみんな働いている。みんな保育園の確保に汲々としている。渋谷区に住んでいる自営業の男子が昨年長男を授かった。この春から保育園に預かって貰って二人とも仕事を続けようとしているが、認定どころか認証すら受からない。ネット上では「保育園に落ちた!日本、死ね!」と書いた人がいて悲喜こもごもだ。公立高校の先生のお母さんと自衛官の夫婦はうまいこと同じ保育園に二人の子どもを預かって貰う事ができたそうだ。
 しかし、これは「悲喜こもごも」で済む話ではない。
 今や旦那ひとりの稼ぎで暮らしていける夫婦はそんなに多くない。いや、そんなことはないよ、専業主婦はいくらでもいるという声はあるだろうけれど、実際には共稼ぎはごく普通の現象になっている。当たり前の選択となっている。
 それでなくても子どもがどんどん少なくなるのはわかりきっていて、如何に暮らしやすい社会をこの国に実現しようとすると、これは避けて通れる問題じゃない。
 いくらでも子どもを預かる制度にしないと、どんどん疲弊していく。これを回避するのには、二つの方法がある。
 一つはどんどん賃金を上げていく方法だ。しかし、これは雇用者の側が腹をくくる必要がある。それは資本側の取り分をどんどん下げていくという事に他ならないからだ。
 もうひとつはどんどん保育園を増やしていく方法だ。これには幼稚園が小学校に併設されているように、保育園の設置を何かに連動させて義務化させる等の方法が必要だが、不可欠なのは人材の確保だ。子どもの数が極端に減少していながら、それだけの子どもを預かる施設がこれだけ足りないというのには官側の不勉強が大きい。行政は手をこまねいていたというしかない。
 大きなインセンティブを与えなくては切羽詰まった状況を解決はできない。今すぐ動かないと禍根を残す。困っている親たちは今まさにこの瞬間困っている。まさに「日本、死ね!」の心境なのだ。今度の選挙は本当に見極める必要がある。いたずらに時間を潰している場合じゃない。