ほぼ足りてまだ欲 その先

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深刻

 オウムの平田信は最初は警視庁に出頭したと報じられた。

平田容疑者、最初は警視庁に出頭 機動隊員がいたずらと判断
 17年近い逃亡後に逮捕されたオウム真理教元幹部の平田信容疑者(46)が当初、東京・霞が関の警視庁本部を訪ね、警備のため庁舎前にいた機動隊員に名乗り出て出頭しようとしていたことが2日、警視庁への取材で分かった。
 機動隊員は悪質ないたずらと判断して身柄確保などの対応はせずに丸の内署に行くよう指示しており、警視庁は対応に問題がなかったか詳しい経緯について調べる方針。
 また、警視庁が平田容疑者の本人確認をする際、指紋の鑑定結果が出る前に首近くのほくろの位置を決め手として判断していたことも判明した。2012/01/02 22:49 【共同通信

 これは現場の問題としては相当に深刻な現状にあるといっても良いかも知れない。庁舎前には確かにいつ行っても制服の警官が長い、堅そうな棒を持って立っている。私はいつもちょんまげ映画に出てくる捕り方を想い出す。そんなひとりのことなのだろうか。緊張感が全然無いというよりもむしろ、そんな意識を植え付けられていないということを表している。多分大した処分が行われるというようなことはないだろう。あったとしてもこの警官ひとりが訓告くらいなものだろう。そこが大きな問題だという意識を警視庁は持ちようが多分ないだろう。それにしてもこの事実はどうしてマスコミが報じるきっかけになったのだろうか。当然平田の供述は警察の人間のいわゆるリーク以外からマスコミが知ることになるはずがない。あるいは弁護士が接見することによって平田本人から聞き出したのだろうか。そうだとしたら共同通信は「警視庁への取材」とは書かないのではないだろうか。
 なんだかこの一件が福島の原発事件を飽くまでも「大したことがない」と言い張る霞ヶ関(=野田政権)に繋がっているような気がしてならない。

追記

平田信容疑者(46)が出頭前に、情報提供を呼び掛ける警察のフリーダイヤルに電話したが相手にされず、捜査本部がある大崎署に行ったと話していることが3日、関係者への取材で分かった。(2012/01/03 20:24 共同通信

 あれ?出頭したのは丸の内警察じゃなかったんだ?それにしても警視庁は一体どんな仕事をしているというのだろうか。
 NHKのニュースによるとフリーダイヤルに何回も電話をしたけれど、ずっと話し中で繋がらなかったと、弁護士の接見で話したようだ。

 ようやく全貌が明らかになった。

 オウム真理教元幹部で特別手配中だった平田信容疑者(46)は12月31日夜、出頭までに長い道中をさまよっていたことが3日、分かった。容疑を掛けられている目黒公証役場事務長仮谷清志さん(当時68)の拉致死亡事件の捜査本部がある大崎署(品川区)に立ち寄ったが、出入り口が分からず出頭を断念、指名手配犯専用の情報ダイヤルもつながらずにあきらめた。逮捕された警視庁丸の内署では、名乗っても女性警察官に「うそ」と信じてもらえなかった。
 平田容疑者は出頭するため、東海道新幹線で上京してきたとみられる。品川駅では“似た男”が防犯ビデオで確認されていた。3日、接見した滝本太郎弁護士によると、大崎駅から徒歩で、仮谷さん拉致死亡事件の捜査本部のある大崎署に午後9時ごろ到着。2階の出入り口を見つけられず、警備の警察官もいなかったため出頭を断念した。
 再び大崎駅に戻る途中で公衆電話に入った。平田容疑者の指名手配写真の上には「逮捕 ご協力ありがとうございました」との紙が貼られている。そのすぐ下には「フリーダイヤル0120-006-024」が明記されている。
 指名手配犯に関連した情報ダイヤルで、10回以上コールしたが、話し中だったため、またも断念。直後に110番して「平田信の担当はどこか」と尋ねると「警視庁だ」と告げられ、電話を切った。
 大崎駅から山手線に乗り、午後11時ごろ、恵比寿駅の防犯ビデオに東京メトロ日比谷線に乗り換える姿が写っていた。1995年にオウム真理教地下鉄サリン事件の標的とした霞ケ関駅で下車し、教祖だった松本智津夫死刑囚(56)の公判が繰り広げられた東京地裁に近いA1かA2出口から地上に出たもようだ。
 午後11時35分ごろに110番の指示通りに警視庁本部に出頭したが、警備の機動隊員は「こんな茶髪ロン毛で、顔がふっくらして、背も低く見える男ではないはず」と別人と勘違い。丸の内署や交番への出頭を促された。その場を離れる際にも「特別手配の平田信です」と再度アピールしたが反応はなかった。
 約650m、15分ほど歩いて着いた丸の内署では、応対した女性警察官に名前を告げると「うそ」と面と向かって言われたため「ほら僕、背が高いでしょう」とわざわざ説明した。さらに「本当にそうなの?」と最後まで疑われながら署内に引き取られたという。
 この日会見した滝本弁護士によると17年近い逃亡期間中は「ずっと国内にいた」と話し、依然逃亡を続ける2人の行方も「ずっと接点がなく、連絡を取っていない」と言い張っているという。昨年7月に死亡した母親については丸の内署で初めて知らされたという。
 東日本大震災に触発されて出頭したなどと話しているが、どんな目的があって、平田容疑者がオウム裁判の終結直後に出頭したのかはまだ明らかになっていない。17年近く逃げ回りながら、いざ出頭すると、確保したい警察との歯車がかみ合わずに大みそかの都内をグルリと1周していた。[2012年1月4日9時18分 紙面から]

 警察は本気になって仕事に邁進しているようには思えない。だからストーカー被害を報告してもまともに取り上げずに犠牲者を創り出してしまうなんてことが平気で起きる。公務員が本来の職務を果たしていないということの証明のような事件だ。班目と彼らとの違いは彼らは班目ほど実入りがないという点のみか。