ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

藤掛明先生

 ひょんなことからネット上で今聖学院大学の准教授をされていることを知る。
 2000年に私が入った学校で土曜日に心理テストの授業をされていた。当時、その学部では臨床心理士を目指そうとしている学生達がいたものだから、こうした授業があったのだと思う。印象的な授業の一つだった。先生の真摯な姿勢がひしひしと伝わってきた。
 で、その中で「雨の中の私」という絵を描く、という課題が出されて、確か画用紙が配られたのではなかったかと思う。
 私が描いたのはまだ小学校に上がる前、舗装されていない、殆どひととおりのない、奥まった道路の水たまりの前に傘を差してしゃがみ込んでいた自分だった。
 何をしていたのかというと、その辺に落っこちていた小枝で水たまりに水路を造って下の水たまりに水を導く。すると私が掘った溝に従って水が流れ出すことにいたく喜びを見いだしていたのだった。それをどの様に読み取るのかはもう全く忘れてしまったのだけれど、他にも興味深いテストに関する話をお聴きした。キリスト者だという点でも親しみを感じたのかも知れない。今やこんな具合に思いも依らない方に遭遇するのがネット社会で、かつてでは考えられなかったことばかりなのだ。
 たぶん、問題になっていたのは雨と自分との関係だろうから、この場合私は充分に保護された状態にいて、自分の思うように支配できる範囲を謳歌していたとでもいうことなんだろうか。
 あれはなんであんなところに一人遊びをしていたのかといったら、今は亡き幼友達の家に遊びに行ったのに、彼が家にいなくて、しょうがなく彼の家の前の通りで遊んでいたのだろう。