ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

施餓鬼

 去年はなんだかいく気がしなくて、放りっぱなしにしていたものだから、今年はちゃんと真面目にいかなくちゃと、書かれていた時間に15分ほど遅れていったらもう法要は真っ盛り。なんだか人の数が少ないんじゃないのかなぁと思ったら、今年は珍しく日曜日だ。これまで平日だったのに、その方が多かったというのはどういうことなんだろうか。今日は実質的にはお盆休みの入り口で、みんなで掛けちゃったということか。
 日本の仏教はもうほとんど葬式セレモニー宗教と化しているのが実態だけれど、不思議とこの夏のお休みだけは「お盆」が理由になって習慣化しているのがおかしいね。まぁ、葬式の延長線上にあると思ったら正しいのかも知れない。
 日曜日だし、連日のオリンピック中継があるし、暑いしで、そりゃしょうがないのだろうけれど、電車の中は皆さん、お疲れのご様子で、ほとんどの方がぐったりと寝ておられる。行きの向かいに座った妙齢なご婦人なんぞはがっくりあごを出して天井を向いて(口こそ開いてはおられぬものの)真剣に寝ておられたのだ。昨日の遊びが過ぎたんだろうか。
 駅を降りると、なんだか人の数が少ないような気がする。昨年サボったので、その間に変わったのか、お爺さんお婆さんがやっていた街の中華そば屋とおぼしき店がギンギンギラギラな「家系ラーメンや」になっていた。やっぱりあそこでシュウマイだけ食べておけば良かったかも知れない。
 横浜線菊名の駅で乗り換え電車を待っていると、ここのプラットホームは高い位置にあるから風が吹き抜ける。ということは冬に来たら多分吹きっ晒しでやたら寒いに違いないということか。そういえば菊名の駅ももう随分長いこと駅前に立ったことがないなぁ。中学、高校の頃は週に三日もこの駅に降り立っていたというのに。あの頃、東横線の上りのホームから駅の出口に向かうには線路を跨線橋で越えたのだけれど、その下りのところがあたかも築山のような造りになっていた記憶がある。多分あの頃の頃を知っている人ならわかってもらえることだろう。1960年代に入ってすぐの頃のことだ。
 卒塔婆を新聞紙と風呂敷にくるんでとことこ電車で帰ってくる。午前中雲が出て日差しがなくて良いなぁと思っていたのに、午後になったら雲は綺麗に晴れてカッと照りつける真夏のお盆らしくなった。