アルジェリア事件のその後はやっぱりテレビのワイドショーが「涙に暮れる遺族」特集になってしまっている。そっとしておいてあげればいいじゃないか。それでなくてもあんな砂漠の真ん中に行って働いている人たちの家族は心配している。それが突然「死んじゃいました！」と告げられるわけで遺族の対応は難しい。なかなか事実として捉えにくい。実感がない。そこへ「どういうお気持ちですか！？」と無遠慮に踏み込まれるのはどんなものか、想像力さえあったらわかる。
それを考えると実名を発表してくれるなといった会社の見解は正当なものだ。「報道の自由」というものは確保されなくてはならない重要なことではある。しかし、「報道の配慮」というものはあってしかるべきだろう。
原発の事件で拡散された放射能汚染物質がすぐさまどれほどであったかを報じるのに「配慮」してしまったマスコミがなぜこれを「配慮」しなかったのか。
