ほぼ足りてまだ欲 その先

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フラッシュ禁止

 多くの美術館、博物館では撮影するのはかまわない、あるいは撮影料を支払えばかまわない、しかし、フラッシュは禁止だというのが殆どではないかと思う。ま、日本のこういう施設では殆どの場合禁止されている。それは歩行者の行動の妨げになるからだという説明がされる場合が多い。じゃ、撮影が許されている施設でもフラッシュが禁止されている理由はなんだろうか。作品に悪い影響を与えるからだという説明が良くされる。なんだか納得できる理由のような気がするけれど、実際にはフラッシュを焚かれるとちらちらして他の来館者の鑑賞に相当に影響があるからだろう。あれは他の人間にとってはいらいらする。
 作品に大きなダメージがあるのだとしたら、美術館でのイベント取材に当たってあんなに取材陣を集めておいて写真を撮らせるというのはやっちゃいけないことだろうし、メンテナンスにあたって光を当てて作業するということがあってはならないはずだけれど、実際のメンテナンスでは使われている。
 ところが今のカメラの中にはautoに設定されていると、暗いなと感知すると自動的にフラッシュを焚いてしまうものがある。シーンポジションを「暗い室内」なんかの設定にしたら即フラッシュする。強制発光禁止ポジションにしておかないと発光する。そんなことまで意識している人はこういうカメラを持たない。つまりこういうカメラを選択する人は悪気がなくてもそういう事態に陥ってしまう。
 私はこれはカメラメーカーの側にも問題があると思う。これにスマートフォン(どこがスマートなのか、良くわからん)がここまで普及したことによってもうどうしようもなくなった。だからこそ人間性が意味を持ってくる。こんな事をしたら周りの人がどう思うか、という心配りができる様な文化を育てられているか、いないかということになる。
 周囲への心配り、という観点で見るとまだまだだという文化が他に波及してくると、ぶつかることはいくらでも起きる。今欧州のこの種の施設は東アジアからの団体客のフラッシュ攻撃に見舞われている。
 それにしても英国ロンドンのNational Galleryはなんで撮影禁止なんだろうか。大英博物館は全く規制がないというのに。