バブル真っ盛りの時にこんな法律を作ったことがあって、本当は総合保養地域整備法といって、今でも有効なままある。制定されたのは1987年のことだ。所管は総務省、農林水産省、経済産業省、国土交通省という横の広がりがある法律で、こういう法律はろくなことがない。外国人労働者を実習・研修と称して実際は極安こき使い消耗労働者導入する法律があるけれど、あれなんか確か所管が5省庁だったような気がする。
で、この法律は財政投融資とかいって年金だとか政府系金融機関の融資とか、是正優遇措置が受けられて、「みんな、もっと遊びなさい!ゆとりのある生活を送りましょう!」というノリのように見えていたのだけれど、実は箱物を作る企業が潤うといういつものやり方だった。
これで、郵政だとか年金だとかの投融資が片っ端から失敗して、国民の財産はどっかりなくなっちまった。その分どうなったのかというと、企業だってその分どっかに雲散霧消だから、国民の資産が減り、強いては財政破綻にまっしぐら。
もちろん、そのおこぼれに預かったんだし、わぁわぁいって一緒になって騒ぎまくったんだから文句はいえないけれど、役人っていうのは将来を見ないんだなぁ、目の前さえどうにかなれば良いんだから気が楽なんだなぁと思った次第。
よその国のパターンを持ってきたテーマパークは総倒れ。スペイン村、カナディアン・ワールド、ハウス・テンボス、チボリとかレオマ・ワールド、シーガイア、トマムと、片っ端から大失敗だものなぁ。みんなディズニー・ランドの次を狙ったんだなぁ。成功しているのはそれに全く関係なかったUSJだけだろうか。
室内スキー場も、年がら年中トロリピカルプールも(多少関係しているから戦犯の一人だけれど)今から考えてみると、エネルギーをめいっぱい使うとか、必然性のない外国を持ってきたって、日本人は直ぐに飽きちゃう、ッてことを全く考えに入れなかったなぁ。そんなプロジェクトが持ち上がるとあっちこっちからどうにか一枚も二枚も噛んで金儲けちゃおうという輩が後から後からワンワン湧いて出てきて、世の中はなんだかわからないことをいって人をその気にさせる奴は枚挙にいとまがないってことを嫌というほど知った。
こつこつ何かを作り出している人には本当に頭が下がる。わぁわぁいっている奴にろくな奴はいない。しかし、わぁわぁいう奴の方が必然的に目立つのだ。世の中理不尽だ。そしてこつこつ手間暇かけて作り出す本物は必然的に高価な品物となって、なんだかわからないうちにわからない手段で金を儲けた奴の手元に転がり込むというこれまた理不尽なのである。
なんちゅう結論だよ。