戦後約70年になろうとする期間を掛けて、私たちの国はその辺の下俗な国と違って驚くほど意識の高い国家を築き上げてきた。なにしろ、喧嘩に使うような道具は持たない、国家間の争いごとに血管切らして殴りかかったりするようなことは一切しないぞと全世界に宣言するという素晴らしい思想を持ち続けてきた。こんな事をいったことがあるのは世界ひろしといえど、わが国と他にひとつあるだけだと聴く。
その結果何が起きていたのかといったら、70年間の間、誰ひとりとしてこの国の人間はこの国の公的な立場として他国に向けて小銃一発ぶっ放したことがない。もちろん公的でない人間はしらん。
一目も二目も置かれる存在だった。今はもう、その意味合いが違うぞといわれているらしいけれど、無抵抗主義で良いじゃないかと云うくらいの重い意味を含んでいたから、他者からの尊敬を集めていた。腹をくくっていたのだよ。
70年掛けて作ってきたその評価をすべてここに来て擲ってしまうというのがアベシンゾー自公連立政権なのだ。そりゃアベシンゾーは前からそういっていたのだから奴が「最高責任者」にして「最高権力者」についたときから、他国はおかしい風向きだといい始めていたけれど、それは国内には伝えられないのだから、国民はそんなことを知りもしなかった。
こんな国がこれまでの70年間を捨てて、金儲けに走ることにした。国の尊厳を捨てて、三菱重工、三菱電機、日立製作所、日本製鋼所といった武器関連産業の金儲けのためにこの国の矜持をかなぐり捨てる。
アベシンゾーが経団連の会長、そのものであり、「宗教団体」が後ろについている公明党がこれに従っている。彼らはもはや「宗教団体」とはいえないだろう。