アジア太平洋戦争もついに沖縄が陥落し、沖縄守備軍最高指揮官の第32軍司令官・牛島満中将と参謀長・長勇中将が、摩文仁の軍司令部で自決した1945年6月下旬に「義勇兵役法」が制定されたのだそうだ。まさに切羽詰まったわけだけれど、その中身ときたら15歳以上〜60歳以下の男子、17歳以上〜40歳以下の女子を義勇兵、つまり自分から進んで戦いに加わる非正規兵、として必要に応じて国民義勇戦闘隊に編入できることとしたのだそうだ。
米軍が上陸するであろう海岸にたこつぼを掘って、地雷を抱えて潜み、戦車がやってきたらその前に飛び出して自爆して阻止しろという訓練をしたりしたらしい。
戦争はここまで残酷になることができるということのだ。しかし、国を守るためにはこれくらいの気持ちになるだろうと主張する人たちが平気で出てきそうな気がするが、私にはそんな気になりたくはない。そんな奴は非国民だといわれるんだろうけれど、その感覚自体が、私たちが70年以上、地縛霊から脱し切れていないということの表れなんだろう。
