ほぼ足りてまだ欲 その先

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潜水艦

 ロイターがこういう解説をしている。 (2016年 04月 28日 20:38 JST

 仏にとって重要な節目は、2015年4月にショーン・コステロ氏を現地法人のトップに据えたことだった。辞任したジョンストン豪国防相の側近で、豪海軍で潜水艦に乗っていた。豪政府系の造船会社ASCの幹部だったこともある。受注に向けて現地のチームを率いるには適任だった。
 今年4月、三菱重工がようやく現地法人を設立、海上自衛隊が豪軍との共同訓練にそうりゅう型潜水艦「はくりゅう」を派遣した。しかし、はくりゅうがシドニー港を離れた4月26日、ターンブル首相はDCNSに発注することを発表

 日本の川重、三菱重工はまったく油断していたようだ。両社ともにとっくの昔、40-50年前に現地法人を持っている。しかし、川重はほとんど見るべき実績はない。三菱重工はかなりの実績を持っているけれど、そのほとんどは発電プラント系。つまり、担当部署としては艦船営業系からはかけ離れている。元々どこの会社もそうだけれど、艦船営業系は元来日本の防衛省海上保安庁といったあたりしか営業先を持っていないわけだから、輸出営業にはまったく不案内。感覚的には初心者のようなもので、だから両社とも本来の子飼い営業ではない人間を急遽持ってきていたに相違ない。だから社内もあれよあれよという間の展開だったのではないだろうか。
 安倍晋三一派の考えと現場がまったく一致していなかったといって良いだろう。
 しかし、フランスの前途もまだまだ多難なはずだ。中国がインドネシアの新幹線を受注したのはいいけれど、トラブっているのを見てもわかるけれど、原潜しか作っていないフランス勢が原子炉の部分にディーゼルエンジンを積めば終わると思っているのだとしたら必ずやトラブることだろう。しかし、だからといってその時点になって日本の二社が取って代わる、ということは現実には起こりえない。それでも多分中国と豪州が空母と潜水艦で戦うということは起こりえないから、表には出てこないだろう。
 フランス勢はかつてから豪州にはいろいろと出てきている。象徴的にはシドニーの水道はフランス企業によって運営されているといっても過言ではない。