ほぼ足りてまだ欲 その先

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変わらない

 世の中は変わったかと聞かれれば変わらないと答えるしかない。
 精神的な病を背負い込んでしまった子どもを抱えた老夫婦にできることは一体何だろうか、と考えるとその先は暗い。というよりもそう簡単に解決策は見つからない。それは今日この頃になってそうなのかといったらずっと昔からそうだ。
 思い悩んだ挙げ句に親が、そんな病を背負い込んだ子どもに、とうとう手をかけてしまった、そんな事件は昨日今日始まったわけじゃない。逆にそんな病を背負い込んだ子どもが強迫観念に駆られて親、あるいは祖父母を手にかけたという事件も時にして起きる。
 それは精神的病を抱えた子どもに限らない。知的障害を抱えた子どもを持つ親から見ても、自分たちが他界したあと、この子どもは一体どうやって暮らしていくことができるだろうか、と考えると不安になるのは昔も今もそれほどは変わっちゃいない。
 たまたま自分のところがそうならなかっただけの話なんだけれど、そうでない人たちにはそれがどれほどの不安なのかまったく想像がつかない。
 時として新聞や夜中のドキュメント番組が取り上げることがあるけれど、解決策までは提示してくれない。解決策があるんだとしたら、ヒントがあるんだとしたら、ひょっとしたら外国の例なのかもしれない。しかし、それをこの国の政府や自治体に期待することができるかといったら、それはまず不可能だろう。いや、不可能ということはないけれど、彼らがそこに気を回す気があるだろうかといったらないだろう。地方自治体というのは本来的には地域に暮らす人たちの中で、普通に暮らすことができない人たちにどんなサポートをすることができるかを考えるべきかもしれないけれど、それをやっても評価は低いと自分から決めつけている。
 ちょっとやそっとでは変わらない。じゃ、何があったら変わるんだろうか。