ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

いい加減

 憲法解釈を変更し集団的自衛権の行使を一部認めることにした安全保障関連法の去年の国会審議をめぐり、参議院の特別委員会での採決について速記が中断していたのに議事録では「速記を開始」と補足するなど、過去に例がない対応が複数あったことが明らかになりました。
 「9月17日の安保特別委員会で強行採決をされて、その未定稿の議事録は、こういう形でずっと出ていました。『聴取不能です。速記中止。聴取不能』。しかし1か月たって、連休の合間に突然、公式な議事録が国民の目の前に出てまいりました。それには、何となっていたか。『速記を開始』と。速記が中断しているにもかかわらず、あと議場騒然になったのに、『速記を開始』という文言を入れた、補足をした例が、過去、参議院の議事録にございますか」(民進党福山哲郎議員)
 「会議録末尾の補足掲載中に、速記を開始した旨の記録があるものは、昨年の通常国会9月17日の平和安全特別委員会の例、1件だけでございます」(中村剛 参議院事務総長)
 さらに、参議院の中村事務総長は、去年9月の安全保障特別委員会での採決について、付帯決議の動議提出者の氏名や会派が聴取不能となり、議事録上、明らかでないこと、地方公聴会の報告が行われないまま議案の採決が行われたこと、地方公聴会の報告を聴取しないまま地方公聴会の速記録を議事録に掲載したことは、いずれも過去に例がない対応だったことを明らかにしました。
 民進党の福山議員は、議事録について「事実をねじ曲げている」と批判した上で、安倍総理に「ひどい状況の採決で民主主義を壊すと考える。議会人としてどうお考えになるか」と質しました。
 これに対し安倍総理は、「私も千回以上答弁し、かなり長い時間をかけて議論をした」「少数政党でも質問時間が十分とれるように配慮している中において終結したと思っている」と理解を求めた上で、「委員長が委員長室に閉じこめられる事態もやはり異常な事態ではないか」と述べ、野党側の対応にも問題があったと指摘しました。(TBSニュース2016年5月17日18:22)

 ほとんど耳目を惹かなかった国会の答弁ですが、これは非常に重要です。本来的に国会の中の正式発言はきっちりと議事録に残ります。しかし、この場合はあの安保法制(憲法に違反して戦争ができるようにする法制)の成立時の参議院委員会での議事録には発言されていないものまで記載されているということで、こんなことは国会始まって以来のことだと事務局が白状しているのです。
 つまり、あとからどんなことでもしてしまってかまわないと安倍晋三が国民を馬鹿にしているわけです。どれほど人の良い国民なのか、安倍晋三がどんなことをやっても認める国民なのかということが良くわかります。