集合住宅には様々なことが発生する。経年変化で建物が手を入れなくてはならない時期が来る。エレベーターにしても、駐車場設備にしても、消防設備にしても、未来永劫何事も起こらずに使えるわけではなくて、いろいろと手を入れていかなくてはならないし、最悪、設備に新替が必要になることも起きる。それを覚悟して暮らさなくてはならない。それもそう簡単なものではない。何しろ金額が嵩む。
わが集合住宅には三層になった機械式駐車場がある。隔月に点検をして貰っているのに、それで見つけられなくて、あるとき突然油圧装置の戻り油パイプからの漏れが見つかった。それを修理するために車を一旦他へ置き換えなくてはならなくなった。するとそこに車を置いている三名のうちのひとりが「屋根がないところにはおけない」と言い出した。それで有料駐車場に置くことにして、エクストラの駐車場代が管理組合に発生した。
今度は毎日毎日「どっどっど」という音が響いて参っているという訴えがでてきた。その人は記録をつけて持ち込んできた。これはそのまま放置していたらノイローゼになってしまいそうだねということで、その上の住戸に、「ひょっとして」お宅でなにかトレーニング・マシーンを動かしていませんか?という手紙を入れた。どういう反応が現れるだろうと思っていたら、管理人のところに「なんでうちが騒音源だと思うんだ!誰が言い出したんだ!うちだって騒音で迷惑しているんだ!」という。で、下の階が訴えていた騒音がどうなったかというとかなり低減しているというのだ。つまり図星だったということになる。それでも、自分がそう指摘されたことに我慢がならないという様子。
この住人は自転車置き場の自分の自転車が斜めになっていたことをことさら取り上げて(近接する自転車を取り出しやすくなるために、斜めになるように出来ている)、誰がそう放置したのか、監視カメラを見せろといってきた経緯もある。
さて、どうしたものかと悩みは尽きない。