ゴールデン・グローブ賞でthe Cecil B. DeMille Awardというものを受賞した。それってなんですか、というとウィッキペディアに誰かが書いてくれているんだけれど、「長年にわたって映画界に貢献した人物に贈られる。名前は映画製作者のセシル・B・デミル(1881年-1959年)から来ている」ってんですね。1952年にそのデミルが受賞して以来ずっと続いていて錚々たるメンバーの名前が挙がっています、こんな賞があるってのも知りませんでした。
で、その賞の授賞式が開かれて、彼女がスピーチをしたんですが、これが話題になっています。私が見たのはNBCが中継していたテレビの場面なんでしょうが、半分くらいしかわかりませんでした。しかし、そこはそれ、ちゃんと全文がアップされています。こちらのサイトにワシントンポストが書いています。
彼女はもともとヒラリー・クリントンの支持者できちんと公衆の面前でサポート・スピーチをしています。外国人や外国生まれの人たちがたくさん集まってできているのがハリウッドであって、この人たちがいなくなったらハリウッドなんて存在し得ない。そうなったらテレビはフットボールやアートじゃないマーシャル・アートなんかばっかりになっちゃうんだぞ!といって、ドナルド・トランプを揶揄しているわけですよ。それも彼の名前は一度も持ち出さないで。もちろん、ハリウッドにだってドナルド・トランプ支持者はいるはずで、その人たちはどんな反応をしたのかはわかりませんが、彼女のスピーチに会場はスタンディングで応えておりました。
ニューヨーク・タイムスはトランプのコメントを引き出していて、「彼女がヒラリー・ラバーだってことは知っているし、リベラルな映画界に攻撃されるのはまったく驚くに値しない」としています。
いずれにしろ、これだけの発言をテレビが公共電波に乗せて堂々と伝えることにも驚くし、確かに、間違いなくリベラルな映画界が活躍し続ける環境はわれわれ日本人には羨ましく驚く。なにしろ、日本の映画界といったらなんの薬にもならないような映画ばかりか、平然とヘイトスピーチを繰り返すような、エセ作家のヨイショ本ばかりを映画化するような産業だから。わかります?これ、百田尚樹の出光ヨイショ!本たる「海賊とよばれた男」のことをいっています。
映画といえば、メリル・ストリープが引き合いに出していた何人かの外国人俳優のひとり、Dev Patelの映画「LION/ライオン 〜25年目のただいま〜』(原題Lion)」は4月に日本では封切られるそうです。
原作は豪州タスマニア在住のSaroo Brierleyの自身に起きたことを書いて2014年に出版された「A Long Way Home」。
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