ほぼ足りてまだ欲 その先

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戦後50周年企画

 ということはつまり、1995年の企画だということだ。Los Angelesに1960年にできた日本人、日系人向けのKeiroという老人ホームで関係者にヒヤリングしたという本。
 どうやらいわゆる自費出版本の一冊のようだけれど、戦後50年を期して、数冊が出版されたようだ。私はKeiroはその後、日系人だけのレジデント対象としては許されないというような記事をどこかで見たような気がしていた。しかし、今でもウェブサイトはあるし、運営されているようだ。場所はLos AngelesのLittle Tokyo地区で、Google mapで見るとどこかの銀行の建物がそこには建っている。二度ほどLittle Tokyoには足を運んだことはあるけれど、それに気づいたことはない。

 この本の中にこんなことを書いている人がいる。この人の両親は当時良くあった写真結婚だったという。ところがこれは出稼ぎ日本人だけじゃない、ゴールド・マインでひと山当てた白人だって、東海岸からお嫁さんを写真結婚で連れてきた人たちがいたというのだ。「日本人はたった一枚の写真で結婚するような野蛮な風習を持っている」といって排斥のひとつの理由として揶揄されていたのに。そういえば、第二次大戦後豪州へ移民してきた多くのイタリア系移民の中にも、そうした写真で結婚し、お互いが本当の自分の写真でないものを送って、いざ出逢って逡巡したという話も残っている。