平成12年（2000年）4月13日衆議院・青少年問題に関する特別委員会
2019年に脳塞栓症で72歳で他界した自民党の阪上善秀がジャニーズ事務所及びジャニー喜多川について質問をしている。
ホリプロの所属タレントが未成年者の深夜労働で書類送検されているのにどうしてジャニーズ事務所所属の当時14歳だった光GENJIメンバーについては摘発されなかったのかと聞く。
労働省労働基準局長・野寺康幸は「報酬面や、あるいは先ほど申しましたように税法上の取り扱い、事業所所得として課税されているといったような実態から見まして、労働者とは認められないというような判断をした」と答えている。えっ！どういうこと？
野寺は「余り売り出しがまだできていないような方であったかと思います。したがいまして、労働基準法上の問題に抵触する可能性がございました」というんだね。つまり、売れている奴は深夜労働しても良いけど、そうじゃないのはダメ、という論理になってしまって、こりゃおかしいや。
阪上善秀がジャニー喜多川について質問する。
「ジャニーズ事務所に所属していたことのある少年の母親の手紙を手に入れました」「先輩のジュニアから、もしジャニー喜多川さんから、ユー、今夜はホテルに泊まりなさいと言われたとき、多分ホモされるかもしれないけれども、それを断ったら次から呼ばれなくなるから我慢しろと教えられた」
阪上善秀は「ジャニー喜多川氏は、親や親権者にかわって児童を預かる立場であります。児童から信頼を受け、児童に対して一定の権力を持っている人物が、その児童に対して性的な行為を強要する。もしこれが事実とすれば、これは児童虐待に当たるのではありませんか。」と質問する。
ところが厚生省児童家庭局長・真野章の答弁は驚くべき責任逃れの発言で「今御指摘の件は、性的な行為を強要した人物がこの手引に言います親または親にかわる保護者などに該当するわけではございませんので、私ども、手引で言うところの児童虐待には当たらないというふうに考えております。」つまり、保護者じゃないから児童虐待じゃないと。じゃ、何なのか。単純な犯罪じゃないか。
阪上善秀「テレビ局は遠慮して、ジャニーズ事務所に関する不祥事を放送できないそうであります。マスコミ、新聞においても、ニューヨーク・タイムズがこの問題を報じておるのにもかかわらず、日本のマスコミはへっぴり腰だという批判を受けておるのもその辺に根拠があるのではないか」
繰り返しておくが、質問者の阪上善秀は当時【自民党】の衆院議員である。
マスコミだけじゃない、霞ヶ関はできるだけジャニーズ事務所に絡みたくないのだと主張していたんだと考えても間違いないじゃないか。
野寺康幸：財団法人介護労働安定センター理事長、社団法人全国中小企業勤労者福祉サービスセンター会長、中央最低賃金審議会委員（着々と稼いでおいでのご様子です。）
真野章：2003年8月社会保険庁長官（様々なボロが出た時辞職）→2004年7月財団法人こども未来財団理事長（この財団は2015年7月に解散）→一般社団法人全国国民健康保険組合協会（着任時期不明なれど2015年7月、2021年4月時点で在籍 今はここは退任。）さぞかし美味しい人生だったんでしょうねぇ。
