ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

覚えている名前

 私は公立の共学高校に学んだ。授業料は月額千円だった。私の学年は女子300名、男子200名だった。なぜかというと、元は高等女学校だったからだった。戦争に負けてから20年近く経っているというのに、それでもまだ高女の名残を残していたのはどうしてなんだろうと、今更ながら不思議だ。戦後共学に踏み切ったときに一気に半分ずつにすれば良いのに。今頃の話だったら男女の定員数を決めるのはおかしいというくらいだ。
 しかし、3年生にもなると、当時の女子は大学へ行かずにそのまま就職する人が普通にいた。進学するにしても4年制大学に進学する人より、多くの人が短大に行った。うちの親父も長女には「短大でいい」といい渡して、彼女は泣いた。なぜかというと、当時企業は女子社員は24-5歳になると寿退社してしまうので、2-3年しか勤務しないといって採用されにくかったという事情がある。いかに、女子を戦力として考えるつもりがなかった。勿体無い時代だ。
 私のクラスは文科系進学クラスだった。理系の進学クラスはほぼ男子だけのクラスが2−3組あった。クラスの女子の名前はほとんど今でも覚えているんだけれど、男子の名前は半分くらいしか思い出せない。どういうことだろう。
 三年間同級生だった男子に先日、ひとり下の名前を思い出せない女子がいるんだけれど、覚えている?とメールで聞いたら、彼は全く覚えていないというのだった。ほんとかよ!?