ほぼ足りてまだ欲 その先

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NHK特集

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 気になって録画していた。古いNHKの番組、「NHK特集・世界は日の出を待っている」1981年の番組のようだ。
主人公はフィリッピン生まれのジャズ・ピアニスト、フランシスコ・キーコ。どうやらキーコの75歳の誕生日記念のパーティーが品川にあったホテル・パシフィックのボールルームで開かれた時の模様を中心に彼の人生を描いている。パーティーの司会者はフランキー・堺。番組のナレーションも彼だ。


 キーコが神戸に降りたのは昭和2年か。戦争中は名前まで田沢 喜一と変えることを強いられたそうだ。彼の無二の親友だったレイモンド・コンでに至っては近藤レイゾウと変えたそうだ。レイモンド・コンデの名前は私でも聞いたことがあったけれど、フランシスコ・キーコの名前は知らなかった。このパーティーにはそうそうたるメンバーが出てくる。バリトン・サックスの原田忠幸のお父さん、ドラムのジミー・原田を見たのは初めてかもしれない。ディック・ミネやら松尾和子阿川泰子はさることながら、戦前のジャズ・シーン(といってもほとんどディキシー系か)に登場する人たちは流石にわからない。番組には戦後の米軍ベースで稼いだ人達が随分出てくる。ミュージッシャンのレート付の話をしているのは、バッキー・白片だった。後にシャンソン歌手になる石井好子も「Dream」のようなジャズを唄ったそうだ。それでもなにしろ食べ物が出るのが嬉しかったと。石井好子がドイツ歌曲の歌手だったとは知らなかった。
 ギターの増尾好秋のお父さん、ピアノの増尾博も登場。確か、霞が関ビルの上にあったクラブで増尾博のピアノを聞いたことがある。今まで忘れていたけれど。パーティーの客席にも永六輔がいたりして、楽しそうなパーティだ。

 渡辺貞夫が日本に帰ってきたあたりから、日本ジャズシーンから徐々に戦後の米軍キャンプの色が薄まってきたような気がする。

お古いところ繋がりですが、この番組はすごいよ!!


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