ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

八冊

 二つの区の図書館から八冊の本を借り出してきたら、いやはやその重たいこと。
それでも楽しみの詰まっている重さというのはなかなか楽しいものでもございます。

 別に借り出す気はなかった。というのは確かめたかったところはとっくに本屋の店頭で、立ち読みしたからである。彼がNHKの「バス通り裏」に洗濯屋のサブちゃんでデビューしたときから見てはいたけれど、当時私は痩せていて、彼にそっくりな顔立ちだったので、小学校の同級生からは「サブちゃん」と呼ばれていた。それで関心を持ってみていたし、彼の音響のステージも見たことがある。その時、彼は出てくるなり、ステージのセットから落ちて怪我をし、そのままステージはキャンセルされた。ところがそれはこの本を見ると、舞台の演出で、音響のシリーズ公演でやってきた筋書きだった。ところがこの日は本当に怪我をしてしまい、荒木一郎が救急車で運ばれても、観客は30分も日比谷公会堂から去らなかったと書いてある。その観客の中に私がいたのだ。1967年11月8日のことだったらしい。ちょうど56年前のことで、それじゃ、私は二十歳だったことになる。大学1年で、この歳バンドに入り、翌年末には某スキー・サークルのスキーツアーに帯同するバンドとなって、生まれて初めてスキーをはいた。雪が少ない、妙高高原スキー場で、転んでは泥だらけになった。あれでよくスキーが嫌いにならなかったものだ。そこからどんどんスキーに入れ込んでいって、とうとう二年後にはそのスキー・サークルの会長をやっていた。

 今年の8月15日に出版されたばかり。朝鮮人虐殺はなかった!という工藤美代子、加藤康男夫婦のとんでも本を先日借りてみたので、この事件をより知りたくなっている。ちくま新書の「関東大震災「虐殺否定」の真相」も借りよう。

 「74歳の日記」はすでに借り出したので、次はこれである。

 中身に多少の異論はあるかもしれないけれど、とりあえず、こんな本を出されたら、読まないわけにいかない。しかし、前に予約している人が何人かいたはずなのに、手にしてみると、ほとんど開いた形跡がない。時々こういう本がある。どういうわけなのか、不思議である。あら方見たことがあるタイトルが続くが、中にはびっくりするような本が出てくる。田代靖尚の「昭和天皇のゴルフ」なんかはあっと驚いた。そうか、そういう切り口があったかと。確かに戦争前は吹上御所新宿御苑にコースがあったと聴いたことがある。戦争が激しくなってきたときにやめたと。
 机において、記載された本を片っ端から読むという手があるなとは思うが、この人は保阪正康を殆ど取り上げていないように見える。なにか意味がありそうだ。わずかに「秩父宮」が上がっているくらいじゃないかなぁ。
「八代目正蔵戦中日記」まで入っているのには笑った。

「マイク人生うらおもて」藤倉修一著 エイジ出版 1982年5月11日








 1980-1982にかけて取材して出版したものを再出版したという。こういう切り口の本はなかなかお目にかかれなかった。私があえて避けてきたということなんだろうか。