支配される教室 ある体験授業の記録
[BS1] 2023年11月28日 午後11:30 ~ 午前0:20 (50分)
録画をしてみました。
なぜ、差別は無くならないのか?その理由を体験から学ぼうと「差別体験授業」を20年にわたって実践してきた教育学者・内海﨑貴子。その授業から差別を生む構造を考える。
内海﨑貴子先生(白百合女子大学カトリック教育センター 教授(副学長)川村学園女子大学名誉教授)が、20年にわたって続けきた差別体験授業を立教大学の大学生、茗溪学園の高校生、あるいは大人に実行する様子を描くドキュメント。非常に興味深い。
私はこの番組の存在を立教大学のFBで知ったが、NHKの告知は全く見たことがなかったし、どうやらHPもないらしい。
まず内海崎先生は学生にジャンケンをさせ、負けた方の腕にリボンを付けさせる。
そして全員にアンケート調査に答えさせる。そしてそれを「リボン無しのくせにそれなの?」と強く迫る。無理やり訂正させたりする。そんなに大きな字で書くなとか、「リボン付きはやっぱりそうこなくちゃ!」といってみせる。どちらかが男性で、どちらかが女性で、女性らしさ、男性らしさを強制していく。それに対する違和感を意識させる。
性差別に基づく刷り込まれた概念がなんと私達の心に染み付いていることか。ちょっとやそっとでは剥がれない。
しかし、若い人たちはまだ剥がしやすいかもしれない。
それでも幼稚園児ですらすでにジェンダー差別について無意識に抱え込んでいることを知ると、唸ってしまう。
最初に内海崎先生が画面に登場した時に、私は上野千鶴子がいるのかと思った。
この番組中で引用される2004年3月2日の衆院予算委の某国会議員の発言、というのは第一分科会における自民党の西川京子のことで、「各自治体あるいは教育委員会に対して通達を出すということはお考えではないでしょうか。ぜひ書面で通達を出していただきたいと思います、その思いを。このジェンダーフリーという言葉を使わないように、そういうことを。」と発言している。
このあたりの考えは日本会議系ではよく見るけれど、ジェンダーフリーは日本の伝統的家族システムを壊す、というんですなぁ。つまり、日本の伝統的家族システムは女性差別があって初めて成り立つと云っているのと同じことなのですね。
西川京子は1945年生まれ。都立武蔵高→早大教育学部 1996年自民党熊本県連女性部長 比例で国会議員。もちろん日本会議。2001年統一教会系世界日報にも平気で山谷えり子や橋本聖子とともに連載に登場。