ほぼ足りてまだ欲 その先

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22日


 かつて働いていた会社の給料日は22日で、今は全く関係がないのに、いや、むしろそれに該当するのは偶数月の15日であるのに、「22日」と聞くとなんとなく良い日だった、自分の味方となる日のような気がするのがいつまでも続く。前月の働き分をもらうわけで、会社にそれまで貸していたわけである。

 その給料がバブルのあと、数年にわたって値切られていた。つまり減額されていたのである。ノーテンキな私はそれはいつになったら返してくれるんだろうなぁ、景気が良くなったら利子でもついて返ってくるのかなと思っていた。あとになってそれは返ってこなくて、取られたっきりだったと知った時は酷くがっかりした。なにしろ会社は「お前の働きが悪いから減らしたんだ」といっていたと知ったわけだからだった。それから会社をやめるまでいくらもなかったし、その会社は私がやめてからすぐに、1:0.75という比率で他の会社と合併した。つまり吸収されたに近いわけだ。たしかに私の働きも悪かったのだろうけれど、経営者がへたっ糞だったこともある。何しろ同業他社に吸収されちゃったんだからだ。

 せっかく当時の給料日だったなぁと思いだしたのに、話がここへ転がった。

 上野の山へ散歩に行く。一気に寒くなったぶん、一気に秋が進んで、黄昏の冬になった。斜めに傾いた太陽が長い影を写し、落ち葉はクッションになった。