ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

改題

東京ローズ」を書いたドウス昌代の著作で1979年に講談社から出版されている。
しかし、元はといえば雑誌「現代」に5回にわたって連載されたものを再取材、再編集して出版したと、あとがきに書いてある。副題に「国策慰安婦をめぐる占領下秘史」とあるようにRAAと敗戦直後の対占領軍対策について書かれたものである。私がRAAについて初めて聞いたのがこれだったのかも知れない。ドウス昌代について初めて知ったのは「東京ローズ」であったがそれも文庫になってからの話だ。
 この本はその後1985年に講談社から加筆されて文庫化されるに至って、タイトルを「マッカーサーの二つの帽子 - 特殊慰安施設RAAをめぐる占領史の側面」と改題された。どこかで「ドウス昌代の”敗者の贈り物”」と書かれたものを読んだ時に、私は一瞬焦ったのだ。ドウス昌代についてはすべての著書を読んだはずで、「東京ローズ」に続いての二作目であるはずの本書を私はこれまで知らずに来たのかと思ったのだ。
 隣の区の図書館から「敗者の贈り物」の初版本を借り出してみると、全く見たこともない表紙で自分にとっての新たな発見なのかと思ったほどだった。



 私の手元にある文庫本はご覧のように「マッカーサーの二つの帽子」というタイトルになっているけれど、Amazonで引いている文庫本のタイトルはそのまま「敗者の贈り物」となっていて、これが誤解を招く大きな原因になっている。なんでこんな事が起きているんだろう。






 最も新しいRAAに関する出版はちくま新書から出ているものだろうか。
 2022年の出版。著者は元NHK