ほぼ足りてまだ欲 その先

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442部隊

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 東京新聞が昨日から日系アメリカ人による第二次世界大戦時に組織された442部隊について連載している。知っている人にとっては、踏み込みが足りない、物足りない中身かも知れないけれど、この時期に、こうして連載をすることは、多くの人にとって、彼らの当時を知るためには良いきっかけになる可能性がある。ここから興味を持って、Los Angelesのリトル・トーキョーにある全米日系人博物館に足を運ぼうという若者が出てこないとは限らない。だから、マスコミがこうしたエポックを繰り返し、繰り返し、俎上に載せることをサボってはならないのだ。
 日系アメリカ人の部隊はこれだけではなくて、ハワイ出身者で組織された第100大隊もある。そして、その延長線上には太平洋戦線に投入された通訳担当兵士たちの存在も忘れてはならないだろう。その先には米国による〔正確には連合軍だけれど〕占領期にそうした日系米兵やその他の米兵と結婚してアメリカに渡ったいわゆる「戦争花嫁」の存在があり、そのちょっと手前には太平洋の米軍に対して日本軍が放送していた「ゼロアワー」を担当した人たちの中にいた「戸栗・郁子・ダキノ」についても思いを馳せて欲しい。

 ちなみに同じ東京新聞が、終戦直前に政府が日系二世の存在を探していたという情報を掲載していた。本土決戦に備えてだと書かれていたが、この件に関してはちょっと異論がある。ドウス昌代の「東京ローズ」を読んでいると、帰米二世であった郁子戸栗の元にはいつも特高がやってきては「日本国籍になれ」といっていたと書かれている。それだけ、米国生まれの日本人を特定していたはずであり、それをいちいち地方の自治体に、そんな人間はいないか、とヒヤリングするのは理解ができない。その辺について触れて欲しい。