ほぼ足りてまだ欲 その先

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植木市


お富士さんの植木市てのがある。
浅草冨士浅間神社の植木市ってことに成っている。
昔は大層な数の植木屋さんがいわゆる「富士通り」に出て、ずいぶんな賑だった。
しかし、その開催日が5月の晦日、6月の朔と決まっていたので、平日だったりすることが多く、どんどん出店する植木屋さんも少なくなって、植木市なんだか、蚤の市なんだかわからなくなった。それで、いつの頃からか知らないけれど、5月の最終土日ってことにしたらしい。

それを知らないで通りかかったので、突然人だかりがしていて、何事かと思ったのだった。


 今日の夕刊、東京新聞はトップに小池百合子都知事選参戦に立候補すると報じている。そうだろうと思った。そうでなければ、先日の東京15区の補選で乙武を担いで人前に出てきやしなかっただろう。新宿御苑の樹木伐採、高層ビル化構想やら、葛西臨海公園樹木伐採再開発、日比谷公園三井不動産ビル優遇樹木伐採公園イベント広場構想を始めやしないだろう。石原慎太郎や、猪瀬直樹を遥かに超えて東京都の財産をどんどん切り売り、無駄遣いを続けてきて、面白くてしょうがないんだろう。まるで東京都の土地は自分のものなんだと思っているかのごとくである。


 なんでこんな学歴詐称おんなに好き勝手にされていなくちゃならないんだろう。築地市場の跡地利用もそうだけれど、ほとんどの案件は三井不動産が絡んでいる。マスコミがこうした特集を一切組もうとしないし、日比谷公園が日々工事で切り崩されていることは誰も報じたりしないので、関心のない人は日比谷公園がどうなろうと関心もない。


 日本で最初の西洋式公園である日比谷公園は、小音楽堂やらバラ庭園やらすっかりぶっ壊すことに成っている。なにをしようというのかというと、帝国ホテルに近い、東宝の映画館があるあたりに東京ミッドタウン日比谷という高層商業ビルが建っている。かつて三信ビルという1930年に建てられた優雅なビルがあって多くの人たちから再開発をせずにこのまま使い続けようじゃないかという声が上がっていた。


 今から考えると、三井不動産がそんな甘っちょろい声に迎合するわけもないのだけれど、当時はひょっとするとという気持ちに期待した自分が大馬鹿だった。建築学会からも大きな声が上がっていたことを覚えている。


 いざ三井不動産が再開発をすると、ばかみたいな大きさのビルになった。今度はそのビルからいちいち目の前の日比谷通りを横断することなく、そのまま日比谷公園へ渡ることができる歩行者デッキをこしらえるという計画だ。つまり日比谷公園の私物化というわけだ。そのためにデッキができるあたりの樹木を伐採するというあたりから、あれあれ、おかしいぞと思い始めたら、なんと日比谷公園そのものをイベント広場化してしまえという計画になっていることがわかった。それまでだって、イベントが開かれていたんだからそれで良いようなものだけれど、もっと使いやすくするというわけだ。


 そういわれてみて、あっ!と思いが及んだのは上野公園だ。かつて、国立博物館前の噴水は、もっと大規模だった。ある日いってみると、ずいぶんこじんまりしていた。そのかわりになぁんにもないのっぺらぼうの部分が滅多矢鱈と広く、夏なんかはお陽さまを遮るものもないから、炎天下のカンカン照りである。


 東京都はどんどん広範囲、高層開発をデベロッパーに許し続けている。それでなくても温暖化で夏が酷暑化しているというのに、それに輪をかけて、企業に売り渡し続けている。そんな都知事連中から、本当の東京を取り戻さなくてよいのだろうか。
 私なんぞはあと何年も生きちゃいないから、どうでも良いようなもんだけれど、その後の東京に暮らし続ける人たちのことを考えたら、今これを阻止しなくて良いんだろうかという気がする。