ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

NHKはラジオ80年の記念番組を放送している。

 今晩なんの気なしにラジオをNHK第一放送に合わせていると、戦後の番組のことを語っていた。私は戦後の生まれだから、英語番組「カムカムエブリバディ」については全く記憶がない。復員便りも記憶がない。しかし、「尋ね人の時間」や藤倉修一アナウンサーが中継していた街頭録音はかろうじて覚えている。「尋ね人の時間」は淡々と「〜にいた○○さん一家を捜しています」といったアナウンスが流れる。わが家はまわりにどこに行ったか判らない人間がいたわけではなかったけれど、このアナウンスは戦争がその最中だけでなくて、いつまでも尾を引くことを象徴していた。
 アジア太平洋戦争が終結して直ぐ、駐留軍は日本国民への啓蒙番組として連続番組「真実はこうだ」を構成したそうだ。これは大本営は国民に真実を知らせることがなかったけれど、実はあの戦争はこんなことになっていたんだと音楽効果も加えたものだったそうだ。しかし、何年も大本営発表に洗脳されてきたわけだからそう簡単ではなかったらしく、放送局に抗議が相次ぎ、番組に出演していた声優にまで「非国民」と抗議が続いたそうである。教育の力は大きい。そしてプロパガンダの有効性は東西を問わず歴史が証明している。
 今日は復刻版「君の名は」の放送がある。(なんとナレーターは岸恵子である)