ほぼ足りてまだ欲 その先

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NHK BS-hi ハイビジョン特集「カウラの大脱走  オーストラリア日本兵捕虜・60年目の証言」

あれからちょうど61年。戦後番組としてはなかなか良い題材ではあるけれど、いくらなんでももう新しい話が出てくるわけでもあるまいにと思いながらも、1時間50分メモを取りながら見た。
後になって気がつくと、ずいぶん長いドキュメンタリーであり、こんな番組はNHK以外の誰に作れるというのだろうかと思う。それにしても概ね驚くほどの新事実が出てくるわけではない。これまで語られたことを違う視点から見たという意味では新鮮味があったと思う。
 なによりも、これまで妻以外には全く誰にも話していなかった、あるいは10年前に、あるいは2年前に初めて口にしたという人たちがこのままではいけないと話し始めているという点がこれまでと大きく異なるところだろう。カウラに関しては昔からよく知られている高原希國さんが、「今の日本の民主主義が直面している状況と同じ根を見るような思いがする。つまり、自分がそれは違うだろうと思っていても、どうせそうはならないからと思っていても、自分が本音を示していかなかったら、違うと思ったことが肯定されてしまう危険性があるのだ」という言葉にギクッとした。
再放送:8月12日(金)後11:10〜前0:00 NHKBS-1