ほぼ足りてまだ欲 その先

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体に良い!番組

 いつか誰かがこれを書くだろうと思っていたらようやく記事を見た。それは「おもいッきりテレビ」、「あるある大事典」、「ためしてガッテン」といったテレビジョン番組のなかで何か身体によいとされるものを取りあげるときの実験(と称するもの)のいい加減さを放置していて良いのかという点。たとえば何かが血液のさらさら度を上げるといえば、何人かの人に一週間程度の期間、毎日それを摂取させて血液検査をする。そして、「5人中3人の人たちにこれだけの効果が出ました」というもの。統計学的にいえばたったそれだけのサンプルなんて、個体差の方が大きすぎて全く意味を持たないだろうとか、それを摂取させない同数実験をやって見なきゃ比較できないだろうといったことが確かに気になる。だけれども実際にはこうした番組を見ている人たちは、それをそのままその日からまっとうに実行に移すことはないというのがわかっているから、「まぁ、良いか・・・大体テレビジョンなんてその程度のどうでも良いというレベルのものなんだから」と見ている。毎日昼食後には必ず「おもいッきりテレビ」を見ているわが家人に至っては、「あれ?昨日身体に良いっていっていたのはなんだっけ・・・」という程度である。まさにそんなものなのだけれども、だからそれで良いのか、という問題である。全く同じ土俵でニュースが報じられて、政治が語られて、そこに現政権担当者が出てきてコメントする。そこにいい加減なデーターに基づいておもしろおかしく語られてそれで良いのか。(ま、実際にはそんな程度のモンだけれどね、ねぇ総理?)
 これはこれで良いんだろうよ、多分。というのは視聴者の側がそれなりに斟酌してみているからなのである。しかし、その裏にいるこの種の番組を作っている側の意識の問題は罪が深そうである。彼はいうだろう。「こんなの見ていればどこまで信憑性があるのかわかりそうなもんじゃねぇか」しかし、ことはそんなに簡単なことではないのだ。見ているひとりひとりの人間はそう言い張っている君と全く同じ感性や価値観、知識を持っているわけではないからなのだ。それだけ、公に許認可をとって発信している君には責任があるということを忘れてはならないんだぜ。