ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

カッシャッ!

 帰りの電車の中でのことである。あるターミナル駅まで来ると乗客はどっと減った。私が借りたばかりの本に目を落としていると、どこかで「カシャッ」と明らかに携帯電話のシャッター音がする。見た感じでは誰もそんな雰囲気の人はいない。なんだろと思いながらまた本に目を落とす。また「カシャッ!」そして間髪を入れず、それが2-3回。いよいよ怪しい。次の「カッシャッ!」と同時に目を上げる。もちろんそれまで本を読んではいない、目が下に向いているだけ。すると判明。斜め左前に座っている年の頃なら24-5歳という感じの細身の女性である。なんと彼女は右手に携帯電話を持って思いっきり手を伸ばしてその携帯電話をかざし、にっこりと微笑む自分を映しているのである。その頃には周りの何人かも「何やってんだ、こいつ?!」という目で見始める。するとますますその女性は知らぬ顔をして携帯電話を挟んだ右手をかざしてはニコッとしてカシャである。「てかざのニコカシャ」である。
 変だぞ、お前!電車の中でやるなぁ〜!トイレの中ででもじっくりやれ!・・・いやいや、もう電車の中では何があっても驚くまい。なんでもあり!そう!君たちにはもう負けた!