マンデープラス「知られざる医療刑務所 精神障害受刑者の償い治療の現場」を寝床の中で音声だけを聞く(SONYのSRF-T610Vという3バンド名刺サイズラジオ)。途中だったので良く覚えていないが、北九州にある医療刑務所の話だったと思う。86歳の終身刑受刑者は既に認知症となっており、刑に服して既に56年という。ここまで来たら刑務所に入っていることの意味がもう既にないのではないかという疑問がわく。その大半を占める有期刑受刑者は刑期満了近くなると元の住所に近い刑務所に移送され、出所の準備をするが、出所しても生活を送る目処のつかないものは精神病院への措置入院と云うことになるのだそうだ。しかし、これまで50数名が出所して措置入院と云うことになったのは10数名だということだった。普通の刑務所でも、知的障害者、あるいは高齢化して介護の必要な受刑者の存在が非常に重いという話をかつても聞いたことがある。「犯罪を犯すと云うことが既に人間を失うと云うことでもあり、人間性を取り返す、ということを目標としている」と軽作業を指導する刑務官が語る。ここでは、医師、看護師の数は限られ、刑務官の役割は普通の刑務所に比べるととてつもなく大きい。