ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

どうしてもがまんができずに手を出してしまう。

在日一世の記憶 (集英社新書)

在日一世の記憶 (集英社新書)

 前にもここに書いたように、新書にもかかわらず「あとがき」まで入れると総頁781ページという大変に分厚い52人の生涯の振り返りである。多分、これらの証言に対して様々な反応が現れるのではないかという気がする。そうだとしても多くの当事者から直接的に聞き出した一次資料は大変に重要であることには間違いがない。あとがきに小熊英二がこの企画の始まりからその変遷について書いているが、なんと2003年から始まるのだそうだ。「オーラルヒストリー」について小熊自身の解釈が書かれてもいる。
 18番目として登場している「生き残ったBC級戦犯として」と題した李鶴来は、NHKの「シリーズBC級戦犯 韓国・朝鮮人戦犯の悲劇」に登場したイ・ハンネ自身だった。

東京裁判―第二次大戦後の法と正義の追求

東京裁判―第二次大戦後の法と正義の追求

 ハワイ大学の戸谷由麻の近著で、「The Tokyo War Crimes Trial: The Pursuit of Justice in the Wake of World War II」を筆者自身が邦訳改訂したものだと「まえがき」の最初に書かれている。感情に流されることなく史実を目の前においてきちんと正対していきたい。
 みずずの本は読みたいものが多いが、無職のおやじにはなかなか手強い価格で、思い切る必要がある。
 ここの所興味を持ったからなんだけれど、いくつもの「東京裁判」系の書籍を見つけてしまい、挙げ句の果てに戦後占領期に関わる書籍の中にも「東京裁判」系に関わる部分を見つけ、あっちもこっちも手をつけるのだけれども、同じエピソード、同じ解釈を読むことになってなんだか時間の無駄のような気がするんだけれど、その中に「あれっ!」と思うようなものを見つけてしまうものだからどうしても手にしなくては始まりもしないし終わりもしないという何ともため息が出る状況に陥りつつある。