ほぼ足りてまだ欲 その先

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米国医療保険改革

 オバマ大統領が2-3日前に議会で医療保険改革について「もう踏み切る時期が来ているんだぞ」と演説し、それはテレビで全国中継したのだそうだ。本当なのかどうか知らないけれど、これに対しては全国的に賛否双方のデモンストレーションが起きているというのだけれど、本当なのかねぇ。
 4600万人が医療保険に加入していないというのも凄い数字で、その人たちは医者にかかる時には全額自己負担になるということである。しかし、詳しいことを知らないけれど、どうも知人の話なんかを聞いていると、保険に入っているといっても何もかもその医療保険でカヴァーできるわけでもないらしい。だから、この人数の人たちの問題ばかりではなくて程度についてそれ以上の問題があるらしいことも窺い知ることができる。
 しかし、反対している人たちの主張をテレビの断片的な、本当に正しい指摘なのか知らないけれど、漏れ聞こえる話を聞くと、「無保険者ってのは若くて加入する金のない奴らだよ」だったり、「アメリカ人は自分で自分の生活を守る、政府に何のかんのといわれる筋合いはない、そんなのは社会主義的だ」というものだったりする。
 もしこれが本当に米国人の51%に達する人たちの意見なんだとしたら、無慈悲な奴らで、聖書の教えに全く反するじゃないかと思う。
 共和党員が意地でもアフリカ系の大統領の主張に反対している、という構図にしか思えない。もちろん民間医療保険企業からしたら大変なことで、これまで医療費について全米を手玉に取っていたそうした企業からそのイニシアティブを取り上げようというオバマ大統領の政策には彼等はもちろん反対だし、その提案をぶっつぶすためには当然敵の敵である共和党にくっつくだろう。
 多くのアメリカ人がこうしたネガティブ・キャンペーンにそんなに簡単に乗せられて、無保険者を野ざらしにし、これまでも多くの場合に不満が語られてきた民間医療保険をそのままにしていくというのであれば、彼等は今でも開拓時代の無学の徒の集まりだとして考えるしかないだろう。尤も全米ライフル協会の銃規制に反対する姿を見ていたら、彼等が賢いわけはないということは十分に知れているわけだけれど。