シベリア抑留者に対する「特別給付金の支払いを柱とした特別措置法（シベリア特措法）が、通常国会の会期末で可決、成立（北海道新聞6月17日社説）」した。これが成立しただけでも自民党から民社党政権になった会があったというものだ。
しかし、この北海道新聞の社説も書いているけれど、シベリアに抑留されていたのは日本人だけではない。皇民なんだぞといわれてその気になって、あるいはその気になりはしないけれど、そうならざるを得ない状況で抑留された朝鮮半島や台湾出身者はこの対象に含まれていない。
卑怯ではないだろうか。日本が植民地としていた期間に日本で働いていた同様の人たちについても「好き好んでやってきたんだ」と決めつける人たちだっている。自らの故郷でのうちを搾取されてしまって出て行かざるを得なくなった人たちの存在もある。そうした人たちに対しても目をつぶり、耳を塞いでやってきた。その考えをどこかで改めなくてはならない。もう戦争が終わって65年も経つのに。
