ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

本郷で降りて湯島を下る。

 地下鉄で帰ってきて、本郷三丁目の駅に差し掛かることがわかって、そうだ、あそこで飯を食おうと思い立つ。先日早稲田からバスで春日通りを通りかかった時に本郷三丁目の駅の入り口の横に「街のハンバーグ屋」という店を見付けたのだ。どこかでその店名を見たことがあって、おぉ〜ここにもあったのかと思ったのだった。適当に地表に出るとそこにあった。正確には「キッチンセブン街のハンバーグ屋さん 本郷3丁目店」というらしい。自らさん付けを店名にしちゃうってどうよという気がしないでもない。
 京都の百万遍で入った「キッチン・ジェームス」みたいなものかと思ったけれど、たくさん組み合わせがあって、自動券売機で金を払うのは同じようだけれど、ここは全部丸椅子が固定されたカウンターで、そこはなんだか味気ない。
 後から後から入ってくるのはひとりのサラリーマンと覚しき客ばかりなので、まぁ、静かなことこの上ないが、その分なんだか味気ない。ゆったり感なんてなんもない。私が頼んだのは「カレー玉定食」ハンバーグの上にカレーが掛けてあって目玉焼きがのっているというもので、500円。アッツアツで来るから、美味しい。焼きたてはなんでも旨いのだ。ちょっと物足りないかもしれないけれど、もうこの歳なんだからこれで充分。次回は(また来るつもりだ)「和風しそおろし」にしようかと。
 ここから広小路まで坂道が下りだから、どんどん歩く。ずっと以前から気になっていた、本富士消防署前の教会は正式には日本キリスト教団郷中央教会というらしい。中央會堂と書いてある。震災で被害を受けて昭和4年に再建されたという登録有形文化財である。
 「かねやすまでは江戸のうち」といわれた「かねやす」は今は高いビルになっていて、向かいのお菓子やさん三原堂から湯島。このあたりの商店街というのは昔は果物やさんやら日常のお店が並んでいたものだけれど、今や蕎麦屋、煎餅屋くらいしか開いていなくて、シャッターになってしまったり、大江戸線の入り口になってしまったりしているのだけれど、ぽつぽつと、食べ物屋が残っている。
 春日局菩提寺だという臨済宗のお寺さんに遭遇。これまで春日通りは何十回と通っている。ひょっとしたら百回は優に超えているかもしれない。それだのに、このお寺に気がつかなかったのは至極残念だ。坂を下りて、居酒屋「シンスケ」のビルにまでやってきて随分久しぶりだなぁと見上げた。死んだオヤジの従兄弟を思い出す。一体どこに眠っているんだろう。