ほぼ足りてまだ欲 その先

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逆ギレ

 歩道の建物側を駅に向かって急いで歩いていると(私は必ず建物側を歩く。自転車を建物側に走らせたら店から出てくる人が危ないからだ)、路地から自転車が角ぎりぎりに曲がって飛びだしてきて危うくぶつかりそうになった。みると運転しているのは30歳前後の女性。私は思わず左手を伸ばして自転車を受け止めんとしたけれど、ぎりぎりで止まった。その女性は小さい声で口早に「ごめん・・」と通り過ぎていこうとする。あんまり頭に来たから思わず「なんだよ」と呟いた。本当に呟いた、聞こえるか聞こえないくらいで。そうするとその女性はなんだ!といわんばかりに私を睨んでそのまま行った。本当に睨んでいった。
 とても腹が立った。私は単純だ。この女性は「なんだよ、あやまってんじゃねぇか!」といわんばかりだった。これを逆ギレという。
 悪いのは誰だ?この女性に百パーセントの非がある。それだのに、なんで彼女はムッとしたのか。自分が相手に与えたショックと自分が認識している自分の非とのバランスが取れていない、というか納得ができないということだろう。謝ったじゃないか、それ以上何をしろってんだ。
 足を踏まれた方は痛いけれど、踏んだ方は痛くない。だから踏んだ方は踏まれた方の痛みは想像するしかわからない。その想像が足りないと人間はこういう行動に出る。
 だから、「日本は一体いつまで謝り続けなくてはならないのか!」というような発言ができてしまうのだ。あなたは本当に謝ったのか。心から悪い、と思ったのか。誠意を持って心の底から謝っただろうか。
 人は自分が悪い、ということを認めたくはない。自分はそんなに悪いことをするはずがないと思っているし、そう思いたい。だから、どんなことをしても結局は心底自分が悪いとは思っていないし、思いたくない。人を傷つけることをいったりしたりしたとしても、自分にはそんな意図はないという。そんな意図を持っていなかったのだから、それを非難される筋合いなんてない、それはあなたの被害妄想だという。「私はただ角を曲がろうとしただけで、あなたにぶつける積もりなんてなかったのだ。」
 私は昨日も今日も自分の心の中でそんな解決をして人を押しのけていなかっただろうか。
 こんな七面倒くさいことをいっている奴はきっと早いうちに脳梗塞かなんかやって、はい、おさらばさ。