ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

外国人特派員協会

 昨日、有楽町の外国人特派員協会で、尖閣での事件のビデオをYouTubeに掲載した元海上保安庁職員の記者会見があった。
 この協会の会見は日本のマスコミの記者クラブと違ってオープンに行われているそうで、出席者の中には石原東京都知事まで来ていて、挙げ句の果てに質問に手を挙げて演説をした。しかし、私は彼に国民を代表して戴きたいとは思わないが。上杉隆によると石原慎太郎はこの協会のアソシエイツだそうだ。会場にも多くの協会員以外の参加者がいる。この会見はすべてUStreamで生中継され、現時点でもYouTubeにもアップされているので、見ることが可能だけれど、この元不良小説作家の演説をご参考までにここに掲載しておく。残念ながら私の根気が続かなかったので、前後のテキスト化は断念した。

Q:石原慎太郎
あなたの愛国的な行動に国民を代表して心からの敬意と感謝を申し上げます。(会場拍手)
売国奴の集まりのような内閣がね、愛国者をね、告訴したり起訴したり告発できるわけがない。私は国民の声なき声がある意味であの政府を動かしたかと思うけれど、それにしてもあなたが退職された残念なことになったのは遺憾であります。
あなたがあるメディアに自分がもし起訴されたならば発表するというか見て貰いたいビデオがあるとしたと聞いたが、それはどういう内容なんでしょうか。
A:一色
都知事にそんなに云って戴いて返す言葉がなくて恐縮します。
退職というのは私なりに組織のルールを破ったけじめですので、皆さんが思っておられるほど後悔も何もしておりません。
起訴ではなく、逮捕されればビデオが出るという話でした。内容は1月21日に大阪のよみうりテレビで放送されております。それは公開する、私が出頭する前、11月8日にインタビューを受けたもので、もし逮捕されて私の真の声が届かなければということでインタビューを受けていたものです。
Q:慎太郎
 尖閣魚釣島にね、私が最初に灯台を造らせたんです。青嵐会の仲間にも供金させましてね、関西の大学の冒険部の学生に行って貰ってね、まぁ、ちゃちな灯台を造りました。その時にね、11管区ですからね沖縄の保安庁は嫌がったんですがね、最後はね、いちいち報告をしてくれました、心配しながら。(一色頷く)
 そのあとまぁ政治結社のせいねん社がね、お金持ってますからね、民営(?)の人たちは。あそこにね立派な灯台を作ってくれました。いくつか条件をつけましてね、運輸省の海路部にも見て貰って、あそこが足りない、ここが足りない。二カ所ぐらい修理してですね立派な灯台を造りました。ところが日本の外務省は腰抜けでしてね、なぜかね、時期尚早といってこれをチャートに載せなかった。
 私はね世界中の海でヨットのレースをしていますけれど、GPSが今みたいにね発展発達する前はね光り物が島にありながら(一色なにやらめも)それがね正式に搭載されていないとね、非常に危険なんですよ。で、私ね、横田の返還交渉に国防省に行った時にウォルフ(?)にあの話したら彼等が逆に心配してね、光っている灯台がチャートに載っかってないのは危ないんじゃないですかって、まさに危ないんだと。外務省がそれを全く無視してね、誰への気兼ねか知らんけれど時期尚早と云うことで正式に海図に載せなかったんですが、息子が国交大臣になってから私が云いましてね、はじめて十数年振りにあそこにですね、きちっとした灯台に、あそこにチャートに載ってですね、その灯台に日本国保安庁これを造るでしたか、プレートを貼らせました、控えが残っていますがね、そいで、質問はですね(会場、一色笑う)、今回この事件が起こった。そいでね、私は息子が自民党の幹事長をしていますし、谷垣君にもいったし、石波君にもいったンですけれども、是非超党派でね、民主党の、要するに議員も含めて、国会調査権があるんだからね、国会議員があそこに上陸してね、あれをきちっと防衛するという条件の調査のためにね、もちろん自衛隊があそこに駐留するということが前提ですけれども、議員派遣をすると云うことを申請しろ、おそらく政府は嫌がるだろうけれども、これはしないわけにはいかんだろう、まずそういう提案をしなさい(一色頷く)。で私はすると思いますしね、議員達の多くは、民主党の中にも馬鹿ではない政治家も何人かいますから(一色ふふん)、超党派で行く時にですね、これはもう保安庁は協力するでしょうな。(会場笑い)これが問題なんですよ、こりゃあなたは保安庁を外れた人で、今あなたに聞いても申し訳ないけれど、保安庁の意識としては悲憤慷慨、溜めに溜めたものとありますが、それを寝国会議員が代表してね、(一色なにやらメモ)あそこを地元としてきちっと守ろうと、その準備のためにね、国政調査権を駆使して派遣する、これを政府が認めなくてはならないけれど、大事なことは最後に如何に保安庁が協力するかでね、保安庁が船がないとかね、海が荒いとか云われるとね、議員なんてのはね、船に慣れてない、私は泳いだって行きますがね、保安庁がどこまで協力するか、その可能性について、あなた元有力な職員として保安庁の心構えを確かめておきたい。
(長い長い翻訳になりますが、質問はいくつですかねと協会幹事が英語で言うと、一色は右手人差し指を建てて「一つ」と示す。)
A:一色
 まずあの安全面で一つ付け加えていって起きたいことがあります。これは別に領土とか、領海とかじゃなくて、現実的に数年前あそこで数万トンの貨物船が座礁しております。(翻訳は何万トンもの、となってしまった"ten thousands of")その時ある意味灯台もっとたくさん造るチャンスでしたが残念ながら報道されませんでした。
 都知事のご質問ですが、海上保安庁にもいろいろな考えがありまして、霞ヶ関、本庁、本部、保安部、実際に船に乗るもの、これは必ずしも一致していないと思います。これはおそらくではありますが船に乗っているもの、これは間違いなく是非協力すると云うことで一致していると思います。 
 もし、海上保安庁が協力しないと云うことであれば、防衛省というものがあります。他にも水産庁、何より元知事であればとの船がいくらもあると思いますが、いずれにせよ行く方法というものはいくらもあると思います、あとは行こうという気持ちだけです。

 手っ取り早くご覧になるのはこちら。画面の上部に「産経新聞」と掲示されているのは別に産経新聞がこの会見を主催したという意味ではないし、産経新聞がこの映像を作成したという意味ではない。では、なんの意味かというのは私にはわからない。
 この元不良小説作家の演説を事実だとすると、この国を長いこと支配してきた自民党政権の実体というのは一地方知事の掌中にあるらしくて、これであれば彼等に政権を委ねるのは相当に危険なんだということがわかる。そして都民は今年の都知事選挙にあたっては国の政治をもちろん考えて投票しなくてはならないのだということをも意味する。
 それにしても、この会見を担当したこの通訳者の腕は素晴らしい。